2021年、ロマン・バルデにとってはすべてが変わる。
30歳となったフランス人のバルデは2020年末、9年間過ごしたフランスのチームAG2R La Mondialeを離れ、ドイツのTeam DSM(旧Team Sunweb)に移籍することを発表した。
フランス人のバルデがドイツのチームに移籍というのは、相当な決断だっただろうことは想像がつく。
だが、それほど今の自分の現状を変えたいと思っていたことは間違いない。そして、ロマン・バルデは、目標だったツール出場を今年はしない。
クラシックで原点回帰
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ロマン・バルデは、カナリア諸島のテイデ山で高地キャンプをチームメイト共に行っている。バルデのシーズン開始のレースはベルギーのオンループ・ヘットニュースブラッドからだ。
続いて、ストラーデビアンケに出場。2018年には、泥だらけになりながら、ワウト・ファンアールトを振り切って、ティッシュ・べノートに続いて2位でフニッシュしたレースだ。
バルデは、熱い走りを取り戻すために戦う。ロマン・バルデの本来の走りは、順位を守る走りではなく、アタックをかけて厳しいレースを勝ち残ることにある。
ツール出場では順位を期待され、失敗は許されない。これは大きなストレスだったのだろう。
その後、ティレーノ〜アドリアティコのためにイタリアに残る。つまり、フランスのパリ~ニースには出場しない。
二つのグランドツアー
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そして、ついにジロへのデビューを果たす。これまでも、過去にジロに乗るという希望を話していたが、フランスの期待の星として、ツール・ド・フランスから抜け出すということは容易ではなかった。
2020年にジロ挑戦を果たそうとしたが、コロナのためにツールに切り替えた。結局第13ステージで落車のためにリタイヤとなってしまった訳だが。
今年は、オリンピックも開催されるため、ジロの後にオリンピックでメダルを目指し、その後、ブエルタ・ア・エスパーニャに出場する。
ブエルタは2017年に17位になって以来の2度目の出場となる。現状に満足せず、変化し挑戦することを目指しているロマン・バルデ。
再び、クラシックでの熱い走りと、山岳での活躍が見られるのか期待しておきたい。
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