オーバルチェーンリングで有名なサイクリングブランドのAbsoluteBlackが、グラフェンを含む新しい炭化水素潤滑剤であるGRAPHENlube Wax lubricantを開発した。
AbsoluteBlackは、その処方が優れた耐久性を発揮し、長時間の使用でも摩擦を軽減することができる。
開発に2年を要したグラフェン潤滑油は、毒性のある溶剤を使用せず、ワックスをベースにした水エマルジョンを使用。
ほぼすべてのパフォーマンス特性において現在市場に出ている他のすべてのものに勝ると主張。ただ、乾くと完全にチェーンが真っ黒になるらしい….。
GRAPHENlube Wax lubricant
耐久性の主張は凄まじいものがある。AbsoluteBlackによると、その新しい潤滑剤を1回塗るだけで、最大1800kmの走行で効果的に効果が持続するという。
この潤滑耐久性を可能にするのは、低摩擦係数を持つグラフェンであり、ドライブトレイン上の微小な表面の欠陥をすべて埋めることができ、摩耗を防ぐことができる。
グラフェンとは
炭素(=カーボン)原子が網目のように六角形に結びついてシート状になっているものをグラフェン(graphene)という。
液体のように簡単で、約2時間後には「チェーンで乾くとほぼ固体」に硬化する。それを洗い流す水に対して非常に抵抗力があり汚染されるのを防いでくれる。
単一の用途で900kmの距離で5ワット未満の摩擦損失を保持する。
GRAPHENlubeは本当に速いのか?
ポーランドのクラクフにある科学技術大学とZFC(Zero Friction Cycling)が独自にテストして、どのように競争に耐えたかを確認している。
表の横軸は走行距離で縦軸は損失したワット数。抵抗250W、ケイデンス100rpm、速度40km/h、25℃の条件で摩擦試験を実施した、独立した単一潤滑剤塗布二重盲検試験の結果。
- セラミックスピードUFO
- モルテンスピードワックス
- MucOFF NANO
- Morgan blue
- SQUIRT
- Wend Wax
- MucOFF hydrodynamic
3200kmの距離まで測定されているが、断トツでGRAPHENlube Wax lubricantの損失が少ないことがわかる。
実験では、これ以外にも、さまざまなライディング条件でのチェーンの摩耗率を測定しており、公式サイトではその全容を見ることが出来る。
Team Sky用に開発されたMuc-Offの人気のHydro Dynamic潤滑油と比較して、電力損失を7.3 W削減していると言っている。
実際の使い方
他のチェーンオイルと同じように、新品のチェーンならば脱脂。
その後、GRAPHENlube Wax lubricantを袋にいれたチェーンに塗布すれば終わりだ。2時間で完全に乾く。ただ、チェーンはグラフェンなので真っ黒になりそう。
価格と購入方法
ポーランドで少量ずつ生産されており、新しいバッチを作るたびに限られた期間しか利用できないらしい。その為、購入は直接ウェブサイトで提供される。
価格は140mlで£114.99(約1万5千円)。14mlで£11.99 (約1,600円)。お試しならば絶対に小瓶ですね。
UAE-Team Emiratesのバイクを良くチェックしないといけないですね。チェーンが真っ黒になっているか確認してみたい。
まあ、メカニックがいるから問題ないでしょうね。
コメント