チームイネオスは勝つためならばスポンサー以外の機材も使うチーム。
昨年のツール・ド・フランスでもLightweightのマイレンシュタイン・オーバーマイヤーを使用した。
チームイネオスに所属するキャメロン・ワーフもトライアスロンで使用。
2019世界選手権TTでフィリッポ・ガンナが第3位になったホイールは、Princeton CarbonWorksのWAKE 6560ホイールだ。
Princeton CarbonWorks WAKE 6560ホイール
特徴的なリムの波型。これはどこかで見たことがあるような~。そうZipp 454の波型ホイールに似てますね。
良く似ているが、波の形が違うのがわかる。
- Zipp 鋸歯状
- Wake 6560 正弦波振動
両者の見た目は同じだが、設計思想は少し違う。
簡単に説明すると、Zippの主な目標は横風で優れたパフォーマンスを発揮するホイールを構築することにある。
実際にWake 6560はZippの約半分の価格だ。新しい小さなブランドが作っているのは信じられないほどだ。
風洞実験の結果
Wake 6560のリム形状がZippよりも優れているのかは、風洞実験で計測されている。
Princeton CarbonWorksは、競合他社のホイールのいくつかをA2 Wind Tunnelに持ち込んで、データを取得した。
数値的に、それほど大きな差はないので実際に乗ってみた感じは同じくらいだろう。それならば同程度の性能でコストが半分で済むというのは凄いコストパフォーマンスだと言える。
ヨー角が大きい(横風に近い)場合に、顕著に性能が良くなっているのも注目に値する。つまり正弦波振動の形状は横風にも強く、コントロールを失なわれにくいということだ。
ヨー角(yaw angle)とは
ヨー角(yaw angle)はBの角度のことで、黒線と緑線の間の角度のことをいう。
穴のないリムベッドを使用しているため、重量と剛性が向上し、テープが不要。
内部リム幅は18mmで、最大外部リム幅は26mm。チューブレス対応で、スポークは、リムブレーキホイールに16/24、ディスクホイールに24/24のSapim CX-Ray。
重量、フロント |
675g(WI)657g(TUNE) |
---|---|
重量、リア |
870g(WI)780(TUNE) |
内部リムの幅 |
18mm |
最大リム幅 |
26mm |
最大リム深度 |
65mm |
最小リムの深さ |
60mm |
スポーク |
Sapim®CX-Ray® |
ニップル |
Sapim®セキュアロック |
スポーク数 |
16/24 |
ブレーキタイプ |
リム、ディスク |
価格は、$ 2,800(約30万円)となっている。チームイネオスではTTのみならず、ロードレースでも使用しているそうなで、注目して見ておきたい。
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