第19ステージでは、チームのアシストがうまく得られず不満を漏らしていたサイモン・イェーツ。
第20ステージでは、ワウト・ファンアールトだけが逃げに入り込む。しかも、フィネストレからの下りで合流するというドンピシャのタイミング。
下りをサイモン・イェーツ一人で風を受けながらゴールまで逃げるのはきつかったはず。つねに連絡は取りあっていたとチームはいうけれど、勝つ時には全てがうまくいくものだ。
深く入り込んだ
And here could be the key to this race! @WoutvanAert is here for Simon Yates as we storm towards Sestrière! #GirodItalia pic.twitter.com/4EZycWsLKU
— Giro d’Italia (@giroditalia) May 31, 2025
Team Visma | Lease a Bikeも、1分21秒のタイム差を逆転するために計画はしていただろうけど、ここまで完璧に決まるとは思っていなかったのでは。
しかも、ワウト・ファンアールトの引きは凄まじいものだった。

Tiz-cycling ストリーミング スクリーンショット
ワウト・ファンアールトのコメント
信じられない。今朝はこんなことは考えもしなかった。サイモンがあの瞬間から全力を尽くしたのは本当に勇敢な努力だった。
名誉ある順位のために走るのではなく、全力で走るライダーは素晴らしい。彼には脱帽だ。
先頭集団に入り、大きなリードを得たとき、私はフィネストレを生き残れる可能性がわずかにあることを知った。その後は僕も活躍したが、これはチーム全員の努力の成果だ。
フィネストレを力強く登りきったが、体重が約80キロあるライダーにとっては難しい登りだったのでは。
フィネストレは、今回のジロではまだ経験したことのない登りだった。1時間も続く急勾配で、長時間の努力が不可欠だった。
そもそも、長時間の努力でクリアすることが私たちの計画だったんだ。
どれだけ深いところまで行かなければならなかったか、説明できない。 登りの途中で、自分なら行けると信じ始めた。 その瞬間から、ボクの集中力は頂上だけに集中した。
でも、それが功を奏した。頂上ではまだサイモンに少しリードしていたけど、そこから少し回復するまで待った。下りの途中で上り坂になったので、そこで彼を待ったんだ。
サイモン・イェーツを引き倒したのは子供の遊びだった。
ワウト・ファンアールトも、ジロ前まで勝利がなくシルバーコレクター振りを発揮していたけれど、第9ステージでアイザック・デルトロをまくってシエナで勝利。
グランツール三部作を飾っている。最後には、サイモン・イェーツのマリアローザのアシストも完璧にこなした。もし、フィネストレを登り切れていなかったら、また違った展開になっていたかもしれない。
まあ、勝つときには全てがうまくいくものだ。まだ決定ではないけれど、Team Visma | Lease a Bikeのグランツール制覇は、2023 ブエルタ・ア・エスパーニャでセップ・クスが勝って以来となるのでは。
非常に大きな成果だ。
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