2023 ボルタ・ア・カタルーニャ第4ステージ　　逃げ VS スプリンターチームの戦い

第3ステージの山岳第2ラウンドはレムコ・エヴェネプールがついに、アルカンシェルでステージ優勝を決めた。

本人は、新人賞ジャージではなくて、アルカンシェルでゴールを切りたかったと言っているけど、それは仕方ない。

しかし、4.6kmも一人で前を引いて勝ってしまうとはどれだけ強いんだか。第2ステージの負けを見事に取り返している。

今日は、総合の争いはひとまず一旦休憩で、スプリンターが活躍するステージとなりそうだ。

 

第4ステージ リビア～サバデル   188.2km

 

山岳ステージの後の丘陵ステージ。スペインの場合には、オールフラットのコースなどない。このステージも獲得標高は2,437mもある。

1級山岳を通過すると、下り基調なので逃げとスプリンターチームとの戦いとなりそうだ。ゴール地点のサバデルは、Astana Qazaqstan Teamのダビ・デラクルスの生まれ故郷だけど、活躍できるかな。

 

1. 1級山岳　La Molina  7.1 km・5.4%
2. スプリントポイント　Ripoll
3. 3級山岳　Collet de Sant Agustí 　8.5 km・3.5%
4. スプリントポイント　Perafita
5. 3級山岳　Coll de Lligabosses 　3.7 km・4.5%

 

スタート前

今日は集団先頭に新城幸也の姿が見られるか。

 

レムコ・エヴェネプールは、新人賞ジャージで登場。

 

 

第4ステージでの4賞の着用ライダーは

• 総合　プリモッシュ・ログリッチ　Jumbo-Visma
• ポイント賞　　ジュリオ・チッコーネ　Trek-Segafredo
• 山岳賞　シモーネ・ペティッリ　Intermarché – Circus – Wanty
• 新人賞　レムコ・エヴェネプール　Soudal – Quick Step

 

ニュートラルスタート。

 

オフィシャルスタートからアタックからかかり続けるが全く決まらない。

 

1級山岳　La Molina  7.1 km・5.4%

1級山岳をトップ通過したのは、AG2R Citroën Teamのブノワ・コヌフロワ。

1. ブノワ・コヌフロワ　AG2R Citroën Team　10ポイント
2. ブルーノ・アルミライル　Groupama – FDJ　8ポイント
3. ギヨーム・マルタン　Cofidis　6ポイント
4. ロマン・バルデ　Team DSM　4ポイント
5. オスカー・オンリー　Team DSM　2ポイント
6. セップ・クス　Jumbo-Visma　1ポイント

ブノワ・コヌフロワは、ブルーノ・アルミライルとギヨーム・マルタンと逃げていたが、下りでつかまる。今日は逃げ切りが決まるチャンスなので誰もが狙うが逃がして貰えない。

 

 

5人の逃げ

5人が下りから逃げに成功。

1. ナンズ・ピーターズ　AG2R Citroën Team
2. クリストファー・ユールイェンセン　Team Jayco AlUla
3. ダビ・デラクルス　Astana Qazaqstan Team
4. トースタイン・トレーエン　Uno-X Pro Cycling Team
5. ロジャー・アドリア　Equipo Kern Pharma

 

スプリントポイント　Ripoll

1位通過はトースタイン・トレーエン。

1. トースタイン・トレーエン　Uno-X Pro Cycling Team　3ポイント・3秒
2. ダビ・デラクルス　Astana Qazaqstan Team　2ポイント・2秒
3. ロジャー・アドリア　Equipo Kern Pharma　1ポイント・1秒

トースタイン・トレーエンは、がんサバイバーだ。ドーピング検査でガンが見つかっている。

 

3級山岳　Collet de Sant Agustí 　8.5 km・3.5%

トップ通過はロジャー・アドリア。

1. ロジャー・アドリア　Equipo Kern Pharma　3ポイント
2. ナンズ・ピーターズ　AG2R Citroën Team　2ポイント
3. ダビ・デラクルス　Astana Qazaqstan Team　1ポイント

 

残り66.2kmでタイム差は2分26秒。

 

地元のダビ・デラクルスは序盤から何度もアタックをかけて逃げていた。ようやく、最終の逃げに乗れている。是非、ゴールまで行きたいだろうけど、次のスプリントポイントではボーナスタイムがある。

レムコがボーナスタイムを狙うならば、Soudal – Quick Stepが捕まえる動きに出るので、最後まで逃げるのは難しい。ただ、今日はSoudal – Quick Stepのアシストもお休みだ。

 

集団はイーサン・ヘイターでスプリントに持ち込みたいINEOS Grenadiersが引いている。

 

集団で落車。Groupama – FDJのマチュー・ラダニュは今年で引退となる。

•  マチュー・ラダニュ(Groupama – FDJ)
•  ヨナス・グレゴー (Uno-X Pro Cycling Team)

 

おっと、集団先頭にはAlpecin-Deceuninckのオスカル・リースベーグに代わって、INEOS Grenadiersのエガン・ベルナルが引きだした。

 

ダビ・デラクルスは、生まれ故郷サバデルに向かって全開で踏み込むけど、このタイム差ではゴールまで届きそうにない。

 

3級山岳　Coll de Lligabosses 　3.7 km・4.5%

タイム差1分13秒。あと3kmで3級山岳頂上だ。ここを越えると下りだけど、逃げ切りは難しい。

 

ここでも、ダビ・デラクルスが全開で引いている。

 

Trek-Segafredoのクイン・シモンズは集団から切れてしまった。

 

頂上手前まで、ダビ・デラクルスが引いて3級山岳ポイントを通過。

1. ナンズ・ピーターズ　AG2R Citroën Team　3ポイント
2. トースタイン・トレーエン　Uno-X Pro Cycling Team　2ポイント
3. ロジャー・アドリア　Equipo Kern Pharma　1ポイント

 

集団最後尾でIntermarché – Circus – Wantyのローレンス・ハイスはサポートカーを呼んでいるけど、中々こない。新城幸也は集団の後方で走っているのが確認できる。

 

残り23.2kmでタイム差1分13秒と少し巻き返している。カーブが連続するので集団の力が生かせないのか。

 

残り16.4kmで38秒差に。これは厳しい。

 

残り8.8kmで23秒差。

 

残り6.8km。エガン・ベルナルが全開で引く。

 

先頭からTeam Jayco AlUlaのクリストファー・ユールイェンセンが切れた。

 

集団はSoudal – Quick Stepのファウスト・マスナダが引く。10秒差だ。

 

残り4.4km。集団が迫る。

 

残り4kmで逃げは吸収された。ダビ・デラクルスの故郷での勝利はならず。

 

残り3km、集団はSoudal – Quick Stepが引く。レムコは3番手。

 

残り2.3km。左からIsrael – Premier Techが上がってくる。

 

 

残り1.9km。新城幸也が集団先頭に立つ。だが、ここからヘリコプターからの映像となる。

 

残り1.5kmまで新城幸也が集団を先頭を引いて吸収される。

 

これは広い道路だ。

 

各チームのアシストが引いて降りていく。

 

ゴール前でAlpecin-Deceuninckが先頭だ。アシストは各チームのエーススプリンターの位置を確認。

 

Israel – Premier Techがトレインを組んでゴールに。

 

先頭はIsrael – Premier Techのギョーム・ボワヴァン。

 

Israel – Premier Techのギョーム・ボワヴァンがコービン・ストロングを引いている。後ろから、Cofidisのブライアン・コカールがまくりに入る。その後ろは、Alpecin-Deceuninckのカーデン・グローブスだ。

 

 

横一線で、左からコービン・ストロング、ブライアン・コカールと並んでいる。

 

ブライアン・コカールが先頭に立った。

 

コービン・ストロングとブライアン・コカールが並んだ。

 

右から、カーデン・グローブスがまくりにはいる。

 

3人がゴールでハンドルを投げた!

 

勝ったのは、カーデン・グローブスだ!

Team Jayco AlUlaからAlpecin-Deceuninckに移籍して、初勝利をチームにプレゼントだ。カタルーニャでは、唯一スプリンターが活躍できるステージで見事にチームの期待に答えてみせた。

カーデン・グローブスは、ジロ・デ・イタリア出場も決まっており、チームのエーススプリンターとしてグランツールに向かう。

さあ、明日は登りゴールのステージだ。ここでもプリモッシュ・ログリッチとレムコ・エヴェネプールの戦いとなるのか。注目のステージとなる。

 

リザルト

カーデン・グローブスのコメント

今日もバイクで大変な一日だった。ここ数日の負担がまだ残っていて、足の調子が良くなかった。

でも、チームは素晴らしい仕事をしてくれた。 最初はスプリントを開始するのが遅すぎたのではないかと心配したが、完璧なタイミングであることが判明した。

多くの合理的なパフォーマンスの後、最終的にAlpecin-Deceuninckが勝利した。それはよかった。土曜日にもう一度チャンスがあることを願っている。

 

2位のブライアン・コカールのコメント

スプリントを開始するのが早すぎたが、他に選択肢があまりなかった。最後の 1kmは非常に忙しかった。組織化されたチームはほとんどなかった。

ラインを越えることができなかったのは残念だ。最後に チームも非常に自信を持っていた。例えば、リーダーであるギヨーム・マルタンが助けに来てくれて良かった。土曜日にもう一度チャンスがあることを願っているが、それは簡単なことではない。

 

3位のコービン・ストロングのコメント

いくつかのチームはスプリントを望んでいた。スティーブン・ウィリアムズは私のためにうまく運転した。チーム全体が良い仕事をした。スプリントになったことをうれしく思う。

カーデン・グローブスには満足している。彼は友人だと思っている。ツイスティだったけど、ワールドツアーレベルのスプリントはどれも混沌としている。今日は例外ではなかった。ギョーム・ボワヴァンは良いリードアウトを行ってくれた。全体として、スプリントには満足している。

 

第4ステージリザルト

総合

ポイント賞

山岳賞

新人賞