BORA – hansgroheのレナード・ケムナは、第10ステージをスタートした時には、総合21位、8分43秒遅れだった。
まさか、そのタイム差がほとんどなくなるなんて、誰も想像しなかっただろう。ゴール手前からレナード・ケムナはバーチャルリーダーとなる。
だが、ゴールで待つレナード・ケムナはタデイ・ポガチャルのゴールを見てうなだれた。誰もがレナード・ケムナが、マイヨジョーヌを奪ったと思っていたのだけど。
マイヨジョーヌには、11秒足りなかった。これには二つの理由がある。
総合2位も祝えない
Das feier ich gar nicht pic.twitter.com/Cjwh99FBbw
— Lennard Kämna (@lennardkaemna) July 12, 2022
レナード・ケムナはツイートで、全く祝っていない、とコメント。
あくまで、彼の最初の目標は、ステージ優勝だった。第7ステージでは、ゴール手前90mでヨナス・ヴィンゲゴーとタデイ・ポガチャルに抜かれて4位となっている。これも実に惜しいチャンスだった。
今日はただステージを狙いたかっただけなのに、本当に簡単にはいかなかった。みんなが僕に向かって走っているような印象で、最後の上りはまったく楽しくなかった。
特に最後の登りで大きな集団が前に出てきたときは、大変だった。
イエロージャージに関して、こんなに接戦になるとは思わなかった。もちろん、もう少しで手に入れられたのに、結局2回目は手ぶらだったと今になって気づいて、がっかりしている。
結局、レナード・ケムナは、ステージ優勝を逃しただけでなく、イエロージャージも逃してしまった。総合トップには11秒及ばなかった。
一緒に逃げているライダーは、レナード・ケムナがマイヨジョーヌに近づいていることを知っており、追走をレナード・ケムナに任せてしまう。
これがレナード・ケムナがゴール前で力尽きた理由だ。最終的にトップのマグナス・コルトニールセンから22秒遅れの10位でゴールしている。
あとは、タデイ・ポガチャルのゴールを待つだけだったのだけど、これにも誤算が。
Jumbo-Visma
最後の登り、2級山岳モンテ・ド・ラルティポートに向かうまで、集団はUAE Team Emiratesが引いていた。
だが、登り始めから各チームが前に出てくる。その後、またUAE Team Emiratesが引きだしたのだけど、最後はブランドン・マクナリティだけに。
そして、ゴール手前ではJumbo-Vismaが先頭を引きだしてしまう。
BORA – hansgroheは、レナード・ケムナがイエロージャージを逃したのは、Jumbo-Vismaがプロトン先頭を引いたためだと言う。
タデイ・ポガチャルをイエローに保ち、総合優勝の責任を負わせるためだと分析している。
BORA – hansgroheのスポーツディレクターのロルフ・アルダグは、
Jumbo-Vismaが最後に走り出したので、まさかあんなことになるとは思わなかった。
我々にとっては不運だった。このツールでは、これまであまり運がなかったが、いつか変わることを期待している。
少なくともアレクサンドル・ウラソフのの調子は今日は良かった。それが今日の唯一のポジティブな点だ。
ゴール手前では、ワウト・ファンアールトが集団を引いており、これは結果的にタデイ・ポガチャルをアシストすることになった。
レナード・ケムナが、総合順位で最後まで脅威になるとは思えない。
まあ、引き続て第11ステージでもUAE Team Emiratesが集団コントロールしたほうが、Jumbo-Vismaにとっては好都合だから引いたのかもしれない。
UAE Team Emiratesは、少ない人数で第11ステージからの2連続山岳ステージを戦う。これは、Jumbo-Visma、INEOS Grenadiersにとっては好都合だ。
ただ、ステージ優勝、そしてマイヨジョーヌのゲットもできなかったレナード・ケムナにとっては、2番目の誤算だったと言わざるを得ない。
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