2年連続4回目のツール・ド・フランス制覇を目指すタデイ・ポガチャルのアシスト陣には全く隙が無い。
ドリームチームと言っても良いほどのメンバーを今年も揃えてきた。昨年との違いはフアン・アユソーに代わってヨナタン・ナルバエスが入っていることだけだ。
UAE Team Emirates – XRGのメンバー
We’re ready to chase a 4th @LeTour title with @TamauPogi leading the charge 🇸🇮🔥
Here’s our lineup for #TDF2025:
🇵🇹 @JooAlmeida98
🇪🇨 @NarvaezJho
🇩🇪 @PolittNils
🇸🇮 @TamauPogi
🇫🇷 @PavelSivakov
🇪🇸 @solermarc93
🇧🇪 @Tim_Wellens
🇬🇧 @AdamYates7From Lille to Paris, 3339km and… pic.twitter.com/GXFIXsAWCz
— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) June 27, 2025
タデイ・ポガチャル
ジョアン・アルメイダ
ヨナタン・ナルバエス
ニルス・ポリッツ
パヴェル・シヴァコフ
マルク・ソレル
ティム・ウェレンス
アダム・イェーツ
タデイ・ポガチャル
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今シーズンのタデイ・ポガチャルに死角はあるのか。
- UAEツアー 第3・7ステージ優勝 総合優勝
- ストラーデビアンケ 優勝
- ミラノ~サンレモ 3位
- ロンド・ファン・フラーンデレン 優勝
- パリ~ルーベ 2位
- アムステルゴールドレース 2位
- フレッシュ・ワロンヌ 優勝
- リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 優勝
- クリテリウム・デュ・ドーフィネ 第1・6・7ステージ優勝 総合優勝
わずか22レースで11勝。半分は勝っている。全てがワールドツアーレース。参加した7つのワンデーレースのうち4勝。 モニュメント獲得2回。普通の選手ならばキャリアハイの成績以上だ。
この間も歴史を作り続けている。
2024 ツール・ド・フランスではヨナス・ヴィンゲゴーがケガ明けからの復帰でベストではなかった。最終的に6分17秒もの大差をつけて総合優勝している。
では、今年はどうか。クリテリウム・デュ・ドーフィネ第1ステージからヨナス・ヴィンゲゴーのアタックが見られ、絶好調かと思われたのだけど。
タデイ・ポガチャルは、個人タイムトライヤルで弱みを見せるが、山岳では3度のアタックですぐにヨナス・ヴィンゲゴーを振り切る走りを見せる。
いまのところ爆発力がヨナス・ヴィンゲゴーを上回っており、一度加速するとヨナス・ヴィンゲゴーは自分のペースで上がるしか方法はなくなる。ツール・ド・フランスまでに、ヨナス・ヴィンゲゴーが改善されているのか。
第3週での戦いが注目される。
タデイ・ポガチャルのコメント
ツールの開幕が待ち遠しい。 今年は完璧に近い準備ができたからラッキーだった。特にチームメイトたちとの素晴らしい高地キャンプを終えて、すべてが本当にスムーズに進んでいる。
もちろん、ツール・ド・フランスのような大会に万全の準備をすることはできない。最初の数日間はオープンでアグレッシブなステージでファンを興奮させるだろう。
最終週は登りが多く、象徴的なステージがいくつかある。パリまで大きな戦いになるだろうが、すべてを出し切る準備はできている。もう6回目のツール・ド・フランスだなんて信じられない。時間のたつのは早いですね。
ジョアン・アルメイダ
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今シーズンのジョアン・アルメイダは非常に安定している。まず今シーズンのジョアン・アルメイダの成績を見てみると
- ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ 総合2位
- ヴォルタ・アン・アルガルヴェ 総合2位
- パリ~ニース 第4ステージ優勝・総合6位
- イツリア・バスクカントリー 第4・6ステージ優勝・総合優勝
- ツール・ド・ロマンディ 総合優勝
- ツール・ド・スイス 第4・7・8ステージ優勝・総合優勝
9勝をあげており、ブラッドリー・ウィギンス(2012年)以来、自転車競技の「ビッグ7」ステージレースのうち3つを同一シーズンに制覇した初の選手となっている。
つまりイツリア・バスクカントリー、ツール・ド・ロマンディ、ツール・ド・スイスを同一年で達成したライダーということだ。
さら、ツール・ド・ロマンディとツール・ド・スイスを同一年に制覇した初の外国人ライダー。特にツール・ド・スイスでは第1ステージの3分12秒差を最終個人タイムトライヤルで見事に逆転している。
アルメイダは、2022 ジロ・デ・イタリア 総合4位の時に、コロナでリタイヤしている。これと同じことが、昨年の2024 ブエルタでも起こってしまった。
このツール・ド・フランスでは不可抗力がなければ、タデイ・ポガチャルとならんで表彰台に立つことも可能な強さを備えている。
アダム・イェーツ
アダム・イェーツは、2021ブエルタ・ア・エスパーニャ総合4位。2022年の成績も良かったけれど INEOS GrenadiersからUAE Team Emiratesに移籍している。
- 2022 UAEツアー 総合2位
- 2022 パリ~ニース 総合4位
- 2022 ツール・ド・フランス 総合9位
- 2023 ドイツツアー 総合優勝
2023年、UAEツアー総合3位、ツール・ド・ロマンディ総合優勝、クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合2位。そして、ツール・ド・フランスではタデイ・ポガチャルとともに3位で表彰台に上がるという離れ業を見せてくれた。
2024年の成績も凄い。
- ツアー・オブ・オマーン 総合優勝
- ジロ・ダブルッツォ 総合4位
- ツール・ド・スイス第5・7ステージ優勝 総合優勝
- ツール・ド・フランス 総合6位
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 総合12位
2025年シーズンは、ツアー・オブ・オマーンで総合優勝、ティレーノ〜アドリアティコ ではフアン・アユソーのアシストで総合14位、ボルタ・ア・カタルーニャでもフアン・アユソーのアシストを務めている。
2025 ジロ・デ・イタリアでは当初はフアン・アユソーをアシスト、その後アイザック・デルトロのアシストをしながら総合12位でフニッシュしている。
双子の兄弟のサイモン・イェーツは2025 ジロ総合優勝。2023 ツール・ド・フランス第1ステージでは兄弟での逃げを決めてアダム・イェーツはマイヨジョーヌを着用している。
このツールではサイモン・イェーツはヨナス・ヴィンゲゴーのアシスト、アダム・イェーツはタデイ・ポガチャルのアシストとなる。
パヴェル・シヴァコフ、マルク・ソレルは山岳アシスト、ティム・ウェレンスは中級山岳でのアシスト、平地はニルス・ポリッツとヨナタン・ナルバエスかアシストに回る。
黒子に徹するメンバーもステージ優勝が狙える選手ばかり。まさに鉄壁の布陣でタデイ・ポガチャルを支える。
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