2027年シーズンに向けた移籍市場で、プリモシュ・ログリッチの去就がますます不透明になっている。
Red Bull – BORA – hansgroheとの契約は、2026年末で終了となる。プリモッシュ・ログリッチは、すでに複数チームとの交渉が報じられていた。
ところが、移籍先候補として有力視されていたチームの名前が、ここにきて次々と消え始めている。37歳の誕生日を迎えたばかりのグランツール王者に、いったい何が起きているのか。
Lotto-Intermarchéからのオファーを拒否
2024年に加入したRed Bull – BORA – hansgroheでは、同年のブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝を達成。しかし、2027年の契約延長はなく、新天地を探すことになった。
移籍先として名前が挙がっていたのがLotto-Intermarchéだ。
ベルギーメディアのHet Laatste Nieuwsによると、両者は実際に交渉を進めており、チーム側はログリッチに契約を提示していたという。
Lotto-Intermarchéは、アルノー・デリーやレナート・ヴァン・エトヴェルトがチームを離れるため、2027年に向けて新たなリーダーを必要としていた。
4度のブエルタ総合優勝を誇るログリッチを獲得できれば、グランツールでの戦力強化になるはずだった。
しかし、ログリッチはこのオファーを断ったと報じられている。
古巣Team Visma | Lease a Bikeも獲得を見送り
さらに意外だったのが、古巣Team Visma | Lease a Bikeへの復帰話だ。
ログリッチは2016年から2023年まで、当時のLottoNL-Jumbo、Team Jumbo-Vismaで走り、ブエルタ・ア・エスパーニャ3連覇やジロ・デ・イタリア総合優勝など、数々の成功を収めた。
2024年にレッドブル・ボーラ・ハンスグローエへ移籍したが、2027年に向けて古巣復帰の可能性が浮上していた。
実際にTeam Visma | Lease a Bikeはログリッチの将来について問い合わせ、交渉も行われたという。しかし、ベルギーメディアの報道によれば、最終的にチーム側が獲得を見送ることを決めたという。
Team Visma | Lease a Bikeは、2027年の登録選手を29人としており、最後の1枠を残している。
だが、求めているのはログリッチのようなグランツールリーダーではなく、クラシックやパンチャー系の選手だという。
また、育成チームからエリオット・ロウやアシュリン・バリーら若手を昇格させる可能性もある。
こうして、古巣への復帰という選択肢も消えることになった。
残された移籍先候補はどこか?
Lotto-IntermarchéとVismaが候補から外れたことで、ログリッチの次の移籍先として残っているの少ない。
現時点で名前が挙がっているのは以下のチームとなる。
- Pinarello-Q36.5 Pro Cycling:トム・ピドコックが所属するチーム。以前からログリッチとの関係が報じられている。
- Tudor Pro Cycling : 10月初旬には有力候補と見られていたが、交渉の状況には不透明な部分がある。
- XDS Astana Team:ログリッチの獲得候補として名前が挙がっている。
- Unibet Rose Rockets:チーム創設者のバス・ティエテマが、ログリッチ側と接触したことを認めている。ただし、正式な契約交渉に進んでいるかは明らかではない。
Unibet Rose Rocketsとの噂はニュースにするのを忘れていた。プリモッシュ・ログリッチがブエルタ前に落車して出場が危ぶまれていた時にも連絡を取っていたと。
ワールドチームはXDS Astana Teamだけ。Pinarello Q36.5 Pro Cycling Teamは、すでに28人と契約済み。
Tudor Pro Cycling Teamは29人と契約済み。いずれのチームも、残る枠は少ない。
引退という選択肢も残されている
ログリッチは10月29日に37歳の誕生日を迎えた。
年齢だけを考えれば、現役引退を選んでも不思議ではない。しかし、2026年シーズンの成績を見ると、まだトップレベルで戦える力を十分に残している。
2026 ブエルタ・ア・エスパーニャでは総合2位に入り、地元スロベニアで開催された欧州選手権の個人タイムトライアルでは優勝。近年の中でも好調な状態でシーズンを終えている。

10月29日付のIDL Pro Cyclingによると、スペイン紙ASはログリッチが引退よりも現役続行に傾いていると報じている。
ログリッチ自身は、マリボルで開催されたチャリティーイベントで、次のように語った。
「最終的には、自分自身で決断しなければならない。契約にサインすることが問題なのではない。難しいのは、サインすることと、すべてに終止符を打つことのどちらなのか、自分に問いかけることだ」
つまり、契約先が見つからないから引退するという状況ではないようだ。本人が現役を続けるかどうか、そしてどのチームで走ることが自分にとって最善なのかを考えている。
11月15日の期限までに決断できるのか
ログリッチの代理人マッティア・ガッリは10月中旬、複数のオファーがあることを明かし、決断までには1〜2週間程度しか残されていないと説明していた。
新チームへの移籍には、機材やウェアの準備、チーム体制への適応など、シーズン開始前に進めなければならないことが多い。時間的な余裕は少なくなっている。
また、ワールドツアーチームは11月15日までにUCIへの登録手続きを進める必要がある。ログリッチにとっても、移籍先を決めるうえで一つの節目となりそうだ。
ブエルタ・ア・エスパーニャを4度制し、ジロ・デ・イタリアも勝った大物選手が、2027年にどのジャージを着るのか。それとも、ここでキャリアに終止符を打つのか。
Lotto-Intermarchéを断り、古巣Vismaへの復帰もなくなった今、ログリッチの決断に注目が集まっている。





コメント