ツール・ド・フランス第8ステージでは、アタックを成功させて総合グループから抜け出したタデイ・ポガチャル。
前日の横風分断で失った1分21秒の遅れを少し取り返した。この遅れも前で落車がなければ防げたタイム差だったけど。
タデイ・ポガチャルは、現在総合9位に返り咲いたが、上位とのタイム差は48秒ある。
過去最速タイムでの登頂
タデイ・ポガチャルの1級山岳ペイルスルド峠のStravaの記録を見ると、2位のリッチー・ポートに対して24秒速いタイムでKOMをたたき出している。
上のSTRAVAの記録はペイルスルド峠の半分くらいからの記録。
だが、峠の下からの記録では、タデイ・ポガチャルは24分35秒で9.7kmの上昇(平均勾配は7.8%)を完了している。
これは、2003年ツールのアレクサンドル・ヴィノクロフ(当時Team Telekom)の記録よりも45秒以上速いタイムで過去最速となっている。
どれだけ、このステージのタデイ・ポガチャルのスピードが速かったのかわかるタイムだ。
これでは誰もついていけないのも納得は出来るけど。
果敢なアタックに期待したい
一度目のアタックではプリモシュ・ログリッチとナイロ・キンタナが反応してすぐに追いついてきた。
だが、ここでペースは緩み再度総合勢が一緒になる。だが、誰が先頭を引くのか顔を見合わせている状態。
それもそのはずで、この時にチームで2人以上いるのはイネオスのリチャル・カラパスとエガン・ベルナルだけだった。
ベルナルに余裕があれば仕掛けたはずだし、プリモシュ・ログリッチも普通ならばトム・デュムランが横にドロップした瞬間にアタックしたはずだ。
誰も前を引こうとしない状態を見たダディ・ポガチャルは2度目のアタックを仕掛ける。素晴らしいアタックだった。
タイム差を考えて、あとの下りで集団で追いかけるというのも戦術の一つだ。なるべく疲労を抑えるために考えて走るのも必要だと思う。
事実タデイ・ポガチャルは1分28秒遅れていたのだから、少しくらいのタイムを失ってもログリッチェには関係ないかもしれない。
だが、ファンが見たいのは本気のアタックであり、ライバルを自らの足でねじ伏せる走りだ。
タデイ・ポガチャルは失うものは何もない。ブルエタの時のように再びアタックを繰り出して欲しい。
最後までポガチャルが調子が良いとは限らないが、ツール初出場の21歳が表彰台に立つのは夢ではない。
現に、昨日遅れてなければ今頃はマイヨ・ジョーヌを着ている。タラレバだけど。
まずは、今日の山岳ステージ再びタデイ・ポガチャルのアタックを見てみたい。
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