これまで Jumbo-Vismはチェレステーカラーのビアンキに乗ってレースをしてきた。
上記記事の中でも述べているが、一貫してリムブレーキを使用している。
以下のプリモシュ・ログリッチが乗っているバイクもブラック塗装。
ブラックペイントの理由
Jumbo-VismaのBianchi Oltre XR4レースバイクは紛れもなく素晴らしいマシンだ。結果がそれを物語っている。
だが、塗装されていない55cmフレームで980gの重量がある。これは最近の軽量バイクのフレームと比べると200g以上重い。
リムブレーキを採用することで、重量差はディスクよりも軽減される。
その理由は、塗料の種類や色によって重量は変わることによる。特に白とブライトは顔料を必要とするため更に重くなる。
明るい色は、通常白いベースコートが必要となり、必要な顔料が増える。さらに上からクリアコーティングされるために更に重量が増える。
黒の場合には、クリアコートを混入して、生のカーボンに吹き付けられる可能性がある。これにより配色も少なく重量も軽減される。
さらに、Oltre XR4の場合フレームのボリュームもあるので表面積は増え、50g以上の軽量化が可能となるのだ。
軽量化を考えた場合、ブラック塗装は最も軽くなる塗装と言える。
更なる軽量化の積み重ね
上の写真を見て欲しい。
後輪はスポンサーのShimanoホイールを使用しているが、前輪はCorimaを使用している。これによって数十グラムの重量節約になる。
Shimanoとしては我慢ならないだろうが、変更されないように軽い性能の良いホイールを作れば問題解決ですけどね。
サドルも軽量化している。チームが使用しているのは未発表のFizikサドル。
カーボンのシェルとレースを使用。ショートサドルで幅も狭い。写真ではわかりにくいが、このサドルもいずれ発表されるだろう。
ここまでの軽量化を重量で見てみると
- ビアンキの数値によると、オルトレXR4フレームセットのリムブレーキバージョンは、ディスクブレーキバージョンより60 g軽量。
- ディスクブレーキバージョンと比較して、ShimanoのDura-Ace Di2電子グループセットのリムブレーキバージョンは、ホイールを除いて約340 g軽量。
- Corima WSは、Shimano Dura-Ace C40ホイールより147 g軽量。
- ブラック塗装で50g軽量化。
約600g軽量化して、UCIの6.8kgのバイク重量制限に近づけている。
ツール・ド・フランスのステージではJumbo-Vismのバイクに注目しておかなければならない。サドルとかは見えにくいけど、ホイールとかはわかるはずだ。
出来る事は全てやる。チームスカイ時代から実施されている1%の積み重ねをJumbo-Vismでも実践している。
だが、これらの努力も今シーズン限りかもしれない。何故なら、Jumbo-Vismは来シーズンからCerveloに切り替えるからだ。
新しく発足する女子チームと共にバイクも切り替える予定だ。
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