ダビ・デラクルスが2年前にチームイネオスにサインしたとき、彼はそれがグランドツアーライダーとして成長するのに最適な場所になると信じていた。
だが、2年間の契約では、彼の才能は開花されなかった。あまりにもチーム内のレベルが高く自由がない。ワンチャンスを確実につかまないとこのチームではリーダーとなれないのだ。
ダビ・デラクルスは、2020年にUAEチームエミレーツで自由に使えるリソースをもっと見つけたいと考えている。
希望するスペースがない
QuickStepからチームイネオスに加わったダビ・デラクルスは、2018年にパリ~ニースでステージを獲得し、総合10位となった。
ただ、2019年シーズンは大きな実りがなく、カリフォルニアツアーで手を骨折。復帰したレースでは落車で膝を負傷してしまい精彩をかいた走りとなってしまう。
そして、2019ブエルタ・ア・エスバーニャではレース前々日にケニー・エリッソンドとメンバーを交代して現地入り。
チームイネオスでのダビ・デラクルスの主な成績を見てみると
2018年のブエルタではミハウ・クフィアトコフスキが落車で成績を落とし、変わってチームの主力として走ったが15位が精一杯だった。
チームスカイは良い経験だったと、デラクルスはUAEチームトレーニングキャンプで語っている。
希望するスペースが見つからなかった。自分と同じプロファイルを持っているライダーがたくさんいることを常に意識しなければならない。皆がとても優れているので、スペースを見つけることは困難だった。
多くの競争をしているチームに行くとき自分の場所を見つけるのは難しい。ケガもあり望んでいるような結果は出なかった。100%の状態で走れなければ結果も出ない。難しく厳しいチームだった。
デラクルスは、2020年シーズンからUAE-Team Emirates の白いジャージを着て、世界サイクリングのトップチームの1つに再び乗ることに誇りを持っている。
彼が、UAEに移籍するきっかけとなったのは、QuickStepでも働いていたチームマネージャーのJoxean ‘Matxin’ Fernandezとの会話だった。
彼は現在、UAEで働いている。
私は彼と良い関係にあり、彼は私の能力に対して信念を示してくれた。
彼が電話をくれて、自分の力を信頼していると聞いた時…それはやる気になる。自分自身だけでなく、私を信じている人のために一生懸命にトレーニングして良い結果を得たいと思っている。
デラクルスの力を信じての説得だったのだろう。人は信じてくれる所でないと働けないのだ。
再びグランドツアーを目指す
デラクルスは、2016年のブエルタでは7位に入賞しており、UAEではグランドツアーに集中したいと考えている。
チームには、2019ブエルタで3位になったダデイ・ボカチャルと、2015年ブエルタで総合優勝したファビオ・アルがおり、多くの若い才能が育っている。
2020年にデラクルスはジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャに乗り、ジロでのリーダーシップをダヴィデ・フォルモロと共有する。
ダビ・デラクルスは、グランドツアーでチームの信頼を得なければならない。イネオスでは彼の為のチーム編成は得られなかった。
ここで結果が出なかった場合、デラクルスは自分自身の力が原因であることがわかる。
彼は自分自身の力で結果を出し、自分のためにすべてを準備していないチームにいたことが原因だったと証明したいのだ。
全てを信頼してサポートされたチームでどこまで自分が出来るのか。ダビ・デラクルスは試してみるに違いない。
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