通常、グランツールの最終ステージといえば、長い距離を走ってきた選手たちの解放感から始まることが多い。総合順位もほぼ決まり、序盤は祝福ムードの中でゆっくりと進むのが恒例だ。
だが、2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージは少し事情が違う。
グラナダを舞台に112kmを走り、同じフィニッシュ地点を何度も通過する特殊なコース。その終盤の下りや市街地の区間について、選手たちから安全面を懸念する声が上がり、総合タイムを途中で中立化してほしいという要求まで出ている。
それは何故か?
タイム計測は中立化しないのか

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選手たちが求めているのは、2026年ツール・ド・フランス最終ステージのモンマルトルで採用されたような、総合順位のタイム計測を安全な地点で実質的に中断する措置だ。
ツール・ド・フランスでは、パリの最終ステージでモンマルトルの周回コースを走ったものの、総合タイムについては安全上の理由から中立化された。
総合順位のタイムはモンマルトルの最初の登り坂前の最終区間で計測されたのだ。つまり、ゴールまで40km強の地点で最終順位が決定した。
そのため、レース終盤にパンクや落車などで遅れても、総合順位への影響を避けることができた。
実際に、2026 ツール・ド・フランスではアイザック・デルトロもパンクに見舞われた。だけど、総合順位そのものは守られていたために途中で追走をやめており、10分54秒遅れでゴールしている。
今回のブエルタでも、選手側が求めているのはまさにこの考え方だ。
最終ステージでステージ優勝を争うこと自体をやめる必要はない。しかし、総合順位については安全な地点でタイムを確定させ、その後はステージ優勝を狙う選手だけがリスクを負えばいい。
その背景には、一度落車したり、トラブルに巻き込まれたりすると、最終盤では集団に戻ることが極めて難しいコース設定への懸念がある。

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下り坂にはヘアピンカーブが多く、市内中心部の道路は非常に滑りやすいだ。
ブエルタは、すでに第20ステージまでで総合争いがほぼ決着している。エンリク・マスはプリモシュ・ログリッチに2分15秒差をつけて最終日を迎える状況だ。
だからこそ選手側からすれば、ここで安全を優先してもレースの面白さが大きく損なわれるわけではない。
一方、主催者側はコースそのものを危険だとは考えておらず、選手側との間で意見の食い違いが生じている。
「最後までレースを続けるのか、それとも総合順位だけは安全な地点で確定させるのか」
グラナダの美しい街並みとアルハンブラ宮殿を舞台にしたブエルタ最終日は、総合優勝を祝うフィナーレになるはずだった。
しかし今回は、ゴールを迎える前から「安全」と「レース性」のバランスが問われる、異例の最終ステージとなっている。
もし、仮に総合上位陣に落車、パンクなどのトラブルがあったら….。



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