ワウト・ファンアールトは、第20ステージでミッションインポッシブルに挑もうとしていたのか。
最初にイヴォ・オリベイラと共に逃げを作り出し、自ら山岳ポイントを積極的に狙っていった。
それは16ポイントまで迫った時点で終了したが、止まるほどの失速を見せたあとに、セップ・クスを引き倒して総合5位を助けている。
ダブルを狙ったワウト・ファンアールト
Wout left on the road
In his latest all-action display, Wout van Aert made a last-ditch attempt to win the mountains jersey at La Vuelta a España on Stage 20 and when that fell short, he reverted to playing domestique for GC leader Sepp Kuss. pic.twitter.com/QCxToG20Qn
— Velon CC (@VelonCC) September 12, 2026
第20ステージ、ワウト・ファンアールトは一体何を狙っていたのか。
ポイント賞のマイヨプントスをほぼ手中に収めているにもかかわらず、ワウト・ファンアールトはスタート直後から動いた。
逃げを作り出し、さらに山岳ポイントを積極的に取りに行く。すでにポイント賞で大きなリードを築いている選手とは思えないほど、積極的な走りだった。
この日のファンアールトは、ポイント賞だけではなく、山岳賞まで狙っていたのではないか。
実際、山岳賞首位のサンティアゴ・ブイトラゴとの差を少しずつ詰め、山岳ポイントではその差を16ポイントまで縮めた。しかし、そこから先は厳しかった。
ファンアールトはやがてペースを落とし、まるで力を使い果たしたかのように止まりそうになる。
普通なら、ここで仕事を終えてもおかしくない。
しかし、ファンアールトは終わらなかった。
後方からきたセップ・クスと合流すると、今度はチームメートのために働き始めた。
クスはこの日、総合11位から一気に順位をあげるという大きなミッションを抱えていた。チームは序盤からクスを前方へ送り込むために動き、ファンアールトもその作戦の重要な一員となった。
毎度おなじみの超級山岳で仕事するワウト・ファンアールト。今回はセップ・クスのために仕事しているが、この選手は
Woutさん
Vanさん
Aertさんと1人で3人分の仕事してて偉すぎる。#laVuelta26 pic.twitter.com/UAqZ7u8Thw
— てんげるまんtengelmam (@fcbliebe1900) September 12, 2026
そしてファンアールトは、最後のアルグアシル峠へ向かうクスを牽引。
自らが山岳ポイントを狙って消耗した後にもかかわらず、最後はクスのために働いた。
まさにスーパーワウトだ。
正直なところ、山岳賞を狙うよりも、最終第21ステージで勝利を狙うという選択肢もあったように思える。
だが、チャレンジしなければ記録は生まれない。ポイント賞をほぼ確実にしたうえで山岳賞にも挑戦した。まるで、2024 ブエルタ・ア・エスパーニャでダブル目前でリタイヤしたうっ憤を晴らすかのような走りだった。
ワウト・ファンアールトは第20ステージでも、最後までファンを楽しませる走りを見せてくれた。
そして、もし最終第21ステージでもう一度、驚くような走りを見せたなら――。
もう、脱帽するしかない。
一気に総合5位のセップ・クス
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セップ・クスが、最後の山岳ステージで驚異的なジャンプアップを決めた。第20ステージ開始時点でクスは総合11位。
総合5位のオスカー・オンリーとの差は約5分だった。普通なら、残り1ステージでひっくり返すのは不可能と言ってもよいくらい。
しかし、この日のブエルタは普通のレースではなかった。リチャル・カラパスが繰り返し強烈なアタックを仕掛け、総合争いの集団は次々と崩壊。
その混乱を利用したのがクスだった。
クス自身も2度にわたって攻撃し、2回目のアタックでは単独で前へ。クスの前方には、チームメートのヨルゲン・ノルドハーゲン、マシュー・ブレナン、ステフェン・クライスヴァイク、ブルーノ・アルミライルらが位置していた。
つまり、セップ・クスの攻撃は単独の博打ではなかった。
Team Visma | Lease a Bikeが、チーム全体でクスの総合順位を押し上げる作戦だった。
クスはその後、前方にいたファンアールトとも合流。ファンアールトの強力な牽引を受けながら最後の登坂へ向かい、最終的にステージ8位でフィニッシュした。
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総合順位では、オスカー・オンリー、ヤコブ・オムルゼル、クレマン・ベルテ、クリスティアン・ロドリゲス、マティアス・スケルモースイェンセン、ハロルド・テハダらを一気に抜き去った形になる。
まさに離れ業だ。セップ・クス自身もゴール後、
「これは私たちがチームとしてどうレースするか、その一例だった」
という趣旨のコメントを残している。
そして、これが今回のTeam Visma | Lease a Bikeのブエルタを象徴している。
ワウト・ファンアールトのポイント賞。セップ・クスの総合5位。そしてマシュー・ブレナンの5勝を含む、チームとしてステージ7勝。
さらに最終第21ステージが残っているため、この数字はまだ増える可能性がある。
Team Visma | Lease a Bikeは、2026年ブエルタで最後まで主役であり続けるチームの一つだ。




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