ツール・ド・フランス第14ステージ、19歳の若き才能ポール・セイシャス(Decathlon AG2R La Mondiale Team)が強烈な輝きを放った。
大会前半は比較的目立たない走りを続けていた彼だが、この日はチームを前線へと押し出し、見事にマイヨ・ブラン(新人賞ジャージ)を獲得した。
攻撃的なスタイルから一転、冷静なペース配分が
🇫🇷 Paul Seixas catches up with Jonas Vingegaard at the summit! Isaac Del Toro is right behind him.
🇫🇷 Paul Seixas revient sur Jonas Vingegaard au sommet ! Isaac Del Toro est juste derrière. #TDF2026 pic.twitter.com/CwBFDefHXY
— Tour de France™ (@LeTour) July 18, 2026
私が一番しびれたシーンは単独2位でタデイ・ポガチャルを追走するヨナス・ヴィンゲゴーにポール・セイシャスが追い付いた時だ。ついに世界のトップ2に肉薄するクライミング能力を見せつけられた瞬間だった。
これは本当に凄いことだ。19歳の若者ができる走りではない。
これまでのポール・セイシャスといえば、果敢にアタックを仕掛ける攻撃的なスタイルが持ち味だった。しかし今大会では、スポーツディレクターのルーク・ロウからの「少しペースを落とす必要がある」というアドバイスを受け入れ、これまでとは違う冷静な戦術を採用している。
それが、ポール・セイシャスがこれまで目立たなかった理由の一つだ。
この第14ステージの厳しい登りでも、彼は自身のペースを見失わなかった。タデイ・ポガチャルの強力なアタックが繰り出された後、ポール・セイシャスはじわじわとヨナス・ヴィンゲゴーに肉薄。かなり離れていたのに~。
最後はアイザック・デルトロに敗れたものの、堂々のステージ3位でフィニッシュした。
チームメイトのティシュ・ベノートが期待以上のペースメイクで彼を引き上げたことも大きな支えとなった。
この走りでフアン・アユソからマイヨ・ブランを引き継ぎ、総合順位も6位から4位へと大躍進。
バーチャルポディウムとなる総合3位のレムコ・エヴェネプールまで、わずか15秒差に迫っている。新たな戦術を武器にツールで存在感を示す19歳は、プレッシャーを感じることなく夢の舞台を楽しんでいる。
プレッシャーは全くない
マイヨ・ブランを獲得して表彰台に上がりましたが、今の率直なお気持ちを聞かせてください。
本当にクレイジーだ。言葉では言い表せないよ。ずっと夢見てきたことだけれど、今こうして夢の中で生きているような気分だ。ここにいられることが嬉しいし、これはチームのハードワークに対するご褒美だ。
最後の登りでは見事な走りでした。どのようなことを考えながら走っていたのですか?
自分を良いポジションに置き、僕が望む理想的なペースを作ってくれたチームのみんなに感謝している。精神的に強くあらねばならない中で、自分の力をうまくコントロールできた。手応えも良かったし、明日からのステージが本当に楽しみだ。
途中でフローリアン・リポウィッツ選手のペースアップに追従せず、自分のペースを守る場面もありましたね?
自分のペースを管理したかったからだ。選手によって登りのタイプが違う。最初は彼について行ったけれど、僕のペースの刻み方とは違った。
自分のペースを守る戦術を選んだことで、結果的に彼からタイムを奪えたし、この選択は良かったと思う。正直、彼が何をしようとしていたのかわからない。
2週間を終えても好調を維持しています。プレッシャーは感じていますか?
プレッシャーは全くない。最大の目標は、最初から最後までコンディションを維持することだった。
今日、2週間のレースを経ても自分がまだやれると証明できたことは本当に嬉しい。ここから連続する山岳ステージをどう乗り越えるかが、大きなテストになる。
ポール・セイシャスは、ここ2週間静かな走りでコンデションを維持。ついに第14ステージでチームを前面に押し出し戦う姿勢をみせた。ここからだ。
続く、第15ステージでの走りが注目される。最後の超級山岳プラトー・ド・ソレゾンで、真価が問われることになりそうだ。



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