ヨナス・ヴィンゲゴーが警告：集団内での転倒リスクはかつてないほど高まっている

Team Visma | Lease a Bikeのヨナス・ヴィンゲゴーが、現代のロードレースにおける安全性の問題について、危機感を表明した。

ヨナス・ヴィンゲゴーは、レースの高速化と激化が進む中で、集団内での落車リスクが過去に例を見ないほど高まっているという認識を示している。

これは、先にジョアン・アルメイダや元プロのダニエル・クラスが指摘した集団内の安全問題に対する、現在の最高峰の選手からの直接的な警鐘と言える。

リスクを負う選手が増えた

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ヨナス・ヴィンゲゴーは、2024 イツリア・バスクカントリーの大落車で集中治療室に入った。

肋骨7本。胸骨の骨折。鎖骨がいくつかに砕け、指が折れ、両肺に穴が開いた。明らかに、危険な状態だった。今の走りを見ると考えられないことだけど。

この落車からヨナス・ヴィンゲゴーも恐れ、落車に対する恐怖を感じるようになったと。

2024年のイツリア・バスクカントリーでの事故後、自転車に対する恐怖心は強まりましたか？

恐怖というよりは、以前よりも心配が増えたと言える。以前は多分無頓着だった。

ブレーキの掛け方も、自転車の扱い方も分かっていると思っていたし、自分に事故は起きないと思っていた。でも事故は起こるのんだ。

自転車は危険だ。スピードはどんどん上がる。そして、リスクもますます目につくようになる。私がこれまで獲得してきたものすべてを考えると、子供たちに自転車に乗るなと言うのも簡単ではない。でも、それが現実なんだ。

集団内の落車の頻度も上がってますか?

より多くの選手がリスクを冒すようになった。勝利や上位を目指すすべての選手、特に若手選手が、集団の最前列や安全な場所を確保するために積極的に、時には危険な形で争う傾向が強まっている。

以前よりもはるかに多くの落車が発生していると実感している。

リスクをおかしてまでも走る、現代の自転車競技における精神的負担についはどう考えてますか?

現在の自転車界の状況を考えると、以前のような長距離レースは減っていくだろう。

プレッシャーもデータもコーチも常に過剰だ。非常に過酷な環境なんだ。メンタル面にもっと目を向けるべきだろう…毎日完璧である必要はない。

時にはビールを一杯飲んだり、ワインを一杯楽しんだり、友人と過ごすのも構わない。それも人生の一部だ。

トップレベルの選手であっても、集団の力学と高速化の流れの中では、常に高いリスクにさらされており、この問題は個々の選手の努力や技術向上だけでは解決が難しい。

もし仮に、1年半前の転倒事故がなければ、ヨナス・ヴィンゲゴーの成績もかなり変わっていたはず。

以前と同じ身体レベルまで回復したといっても再び上昇曲線に乗るのは年齢が進むほど難しくなるだろう。

ヨナス・ヴィンゲゴーは、たまにはビールと言っているけれシーズン中は多分飲んでないでしょうね。昔は、かなり緩かったでしょうけど、今では表彰式でビールに口をつけない選手のほうが多い。

あまりにもレべルがあがると綿密にサイボーグのように練習、休息、回復をはからないと勝てないような感じになっている。それでも、落車に関してはもっと対策を考えないと事故は後を絶たないだろう。