世界一の逃げ屋として活躍したLotto Dstnyのトーマス・デヘントがついにキャリアを終えた。
最後のレースはフランスのワンデイレース、パリ・ショニーだった。表彰式でささやかなセレモニーがあったけれど、レースでは目立つことなく終えている。
キャリア17勝
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トーマス・デヘントは、Xで以下のように投稿。
こうして16年間のキャリアが終わった。10歳のときから努力してきたことは、いまやただの思い出だ。
パリ・ショーニーがプロとして最後のレースだった。しかし、いつもそうであるように、ひとつのことの終わりは新しいことの始まりでもある。新たな挑戦を楽しみにしている。
トーマス・デヘントは、2017年のブエルタ・ア・エスパーニャでのステージ勝利、ツール・ド・フランスでのステージ2勝、そしてジロ・デ・イタリアでの2回の勝利を含め、キャリア17勝で、プロレースから引退する。
2012 ジロ・デ・イタリアでは、ステルヴィオの頂点を征服し、総合でも3位となった。
パリ〜ニース、クリテリウム・デュ・ドーフィネ、ツール・オブ・スイス、ツール・ド・ロマンディなどの他のワールドツアーレースでもステージ優勝を果たしている。
そのほとんどが、ワールドツアーでの勝利なのだから凄いことだ。普段はアシストとして集団の先頭を走る姿がグランドツアーで何度も見られた。
1年で全てのグランドツアーを走った2019年には、ツール・ド・フランスでも勝利している。
ただ、オーバートレーニングになって、燃え尽き症候群になったことも。
トーマス・デヘントにとって好きなレースがあるとすれば、それは間違いなくヴォルタ・ア・カタルーニャだ。
2013年にバルセロナのモンジェイク、2016年にポルトアイネ頂上、2019年にカレーリャ、そして、2021年のモンジェイクでも勝利。実に5回も逃げて勝っている。
キャリア最後の勝利は、2022 ジロ・デ・イタリア第8ステージの勝利だ。最後は逃げ集団から勝ってみせた。
ステルヴィオのステージから10年、再びジロでステージ優勝を果たした日だ。トーマス・デヘントは、最後はイル・ロンバルディアで引退かと思っていたけれど、もう走ることはない。
好きな選手の一人で、引退となるのは実に寂しい。出来れば、来シーズン以降も、アジアで走って貰いたい。
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