第8ステージのレムコ・エヴェネプールは誰よりも強かった。
最後の1級山岳でセップ・クスのアタックを一人で引いて封じ込める。そこからが強かった。ヨナス・ヴィンゲコーが速すぎてアタックなどかけれなかったというほど。
20%を越える勾配でもレムコの勢いは衰えなかった。それどころか、1級山岳頂上を越えてからも、先頭をゴール前まで引き続ける。
最後は、プリモッシュ・ログリッチにまくられたが堂々の走りだった。しかし、レムコはゴール後に怒りを爆発させる。その理由とはなんだったのだろうか。
怒りの理由
What an effort, @EvenepoelRemco 👏#LaVuelta23
Photo: @BeelWout pic.twitter.com/hnGJOczovK
— Soudal Quick-Step Pro Cycling Team (@soudalquickstep) September 2, 2023
第6ステージではレムコはあきらかに調子が悪かった。人間いつでも絶好調ではない。
だが、この第8ステージでは誰にもアタックをかけさせないほどのペースを一人で刻む。ゴール手前まで一人で引き続けたのには理由があったようだ。
乗るためだったのか?くそっ。
逃げ集団はまだ離れていると思った。だから、ログリッチのホーイルに生意気にも乗ったんだ。最終コーナーで一番になりたかっただけで、スプリントしようとは思わなかった。
フィニッシュラインを越えたときに初めて、誰も前に入ってきていなかったことに気づいたんだ。この数日で2勝目をあげることができたのに。しかも数秒のボーナスもあった。
ラスト1kmの間、彼らは僕のイヤホンにも何も言わなかった。
ここは僕のホームロードだから、とてもモチベーションが高かったし、昨日よりもずっとうまくいった。勝てたと思う。
逃げ集団が前にいないことを知らなかったのですか? 無線は聞こえなかった?
クラース・ローデウィック(彼のチームマネージャー)に腹を立てているかどうか?はい、彼を家に帰すつもりです(笑)。登り坂にはたくさんの人がいるから、おそらく彼のコミュニケーションは聞こえなかっただろうね。
パワーメーターを持っていなかったから、自分のペースがわからなかった。だから丸1日、感覚で走っていたけれど、どうやらプリモッシュ・ログリッチとヨナス・ヴィンゲコーに差をつけるには十分な速さだったようだ。
セップ・クスをしばらく泳がせ、そのあとゆっくり走るという作戦もうまくいった。今日、僕は元気で、痛みもなくなっていることを証明できた。みんなも良かった。
ただ、スプリントにもボーナスタイムがあったのは恥ずかしかった。
失望はいつ収まるのか?
私のことだから、すぐには収まらないだろう。
レムコは先頭で走っていることを知らなかったとは。もし、自分が先頭だと知っていたら最後まで一人で引き続けることはなかったはず。コースも熟知しているので、スプリントで十分に勝てたはずだ。
無線が壊れていたのかもしれないけれど、惜しいことをした。
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