2023 UAEツアー第7ステージ 最後の登りでレムコが～

UAEツアーの最終ステージは、昨年同様ジュベル・ハフィートの登りで勝負だ。

昨年までは、タデイ・ポガチャルとアダム・イェーツのガチンコ勝負が見られたが、今年はどうなるだろう。

総合トップのレムコ・エヴェネプールのリードはルーク・プラップに対して9秒。最後のゴール手前でレムコがどう動くのか注目だ。

 

第7ステージ   アンブレラ・ビーチ・アル・フジャイラ～ジュベル・ハフィート　185km

 

ジュベル・ハフィート山頂フィニッシュに向かって登るステージ。ジュベル・ハフィートまでは平坦。集団も崩れることなく麓まで進むはず。

逃げが頑張って山岳途中で捕まるというパターンか。

 

 

ジュベル・ハフィートは、登坂距離10.8kmで平均勾配は6.6%。ゴール手前3kmで最大勾配は11%にも達するためここで勝負となる。

アダム・イェーツがどこでアタックをかけるのか注目している。

 

1. スプリントポイント　Green Mubazzarah
2. スプリントポイント   Jebel Hafeet
   
3. 山岳　ジュベル・ハフィート　10.9km・6.7%　

 

スタート前

レムコは守りの走りをするのか。それとも、最後は力を見せつけるのか。

 

INEOS Grenadiersのルーク・プラップは9秒差。逆転を狙って盛り上げて貰いたい。

 

Bahrain Victoriousのペッリョ・ビルバオは13秒差。登りのスプリントならば良いけれど、リードを奪わないと逆転はない。

 

第8ステージのスタートでの4賞は

• 総合　レムコ・エヴェネプール　Soudal – Quick Step
• ポイント賞　ティム・メルリエ　Soudal – Quick Step
• Intermediate sprint classification　エドワード・プランカールト　Alpecin-Deceuninck
• 新人賞　ルーク・プラップ　INEOS Grenadiers

 

さあ、オフィシャルスタート。

 

0kmアタックから逃げが出来上がる。

 

5人の逃げ

5人の逃げ。

1. ヤーコ・ハンニネン　AG2R Citroën Team
2. モーリス・バレルステッド　Alpecin-Deceuninck
3. イグナタス・コノヴァロヴァス　Groupama – FDJ
4. ミヘル・ヘスマン　Jumbo-Visma
5. サム・ウェルスフォード　Team DSM

 

スプリントポイント　Green Mubazzarah

スプリントポイント通過。

1. サム・ウェルスフォード　Team DSM　8ポイント・3秒
2. イグナタス・コノヴァロヴァス　Groupama – FDJ　5ポイント・2秒
3. ミヘル・ヘスマン　Jumbo-Visma　3ポイント・1秒
4. モーリス・バレルステッド　Alpecin-Deceuninck　1ポイント

 

残り39.9kmでタイム差4分34秒。ペッリョ・ビルバオはチームに守られて進んでいる。

 

集団先頭はUAE Team Emirates、INEOS Grenadiers、Movistar Teamが引いている。

 

Alpecin-Deceuninckのエドワード・プランカールトは、中間スプリントジャージが決定しているので、今日は逃げなかった。

 

残り16.9kmでタイム差は、3分33秒ある。

 

スプリントポイント   Jebel Hafeet

2回目のスプリントポイントを通過。

 

残り11.5kmでサム・ウェルスフォードが先頭から脱落。

 

山岳　ジュベル・ハフィート　10.9km・6.7%　

残り10.3kmでさらに二人が切れそうだ。

 

AG2R Citroën Teamのヤーコ・ハンニネンもきれた。

 

残り9.1km。どこでアタックがかかってくるか。

 

Soudal – Quick Stepのピーター・セリーが引いている。

 

先頭二人は2分16秒差で逃げ続けている。

1. イグナタス・コノヴァロヴァス　Groupama – FDJ
2. ミヘル・ヘスマン　Jumbo-Visma

 

残り7.8kmでUAE Team Emiratesが、アダム・イェーツをセットアップだ。

 

レムコ・エヴェネプールは、アダム・イェーツの後ろに控えている。

 

残り6.5kmで、9人となった。

 

残り6.1kmでアダム・イェーツがアタック!

 

すぐに、レムコ・エヴェネプールとセップ・クスが張り付く。

 

なんと、総合2位のルーク・プラップ、総合3位のペッリョ・ビルバオが遅れた。

 

逃げていた先頭のミヘル・ヘスマンは、セップ・クスに水をかける。

 

先頭は3人だ。

 

ペッリョ・ビルバオは追いつかない。

 

後続に3人はタイム差をつけていく。

 

残り4.9km。ルーク・プラップがペッリョ・ビルバオから遅れた。これは総合2位の座が。

 

ここでレムコがペースアップ。

 

セップ・クスも切れてしまう。

 

先頭は二人の対決に。

 

ルーク・プラップは、前がまだ見えている。粘らないといけない。

 

残り3.5km。レムコが前を引く必要はないのだけど、これがレムコのスタイルだ。

 

残り3.2km。アダム・イェーツは足をためている。

 

残り3km。ここで、アダム・イェーツがアタック!

 

レムコの前にでた。

 

アダム・イェーツは、一気にレムコを突き放す。

 

ここでレムコは離されるとまずい。

 

レムコは14秒離された。

 

勾配が緩くなってきた。ペッリョ・ビルバオは、セップ・クスにも追いつかない。

 

残り2.1km。アダム・イェーツは、レムコに16秒差をつけた。

 

残り1.9km。総合のタイム差は十分にある。

 

残り1km。レムコは11秒まで縮めてきた。アダム・イェーツは疲れたか。

 

これがレムコの粘りだ。

 

後続では、ルーク・プラップがペッリョ・ビルバオに追いついた。このままゴールすれば総合2位は安泰だ。

 

アダム・イェーツは、リードを奪ったままゴールに近づく。

 

さあ、ゴール前だ。

 

最後に、アダム・イェーツが見せた!

チームのおひざ元でUAE Team Emiratesが2勝目。第1ステージのファン攻撃での逃げ切りがなければ、ここでレムコと総合をかけて決戦となっていたかもしれない。

アダム・イェーツは、UAE Team Emiratesに移籍して、見事な勝利をチームにプレゼントした。

 

レムコは、10秒遅れに抑えて戻ってきた。堂々の総合優勝だ。アルカンシェルを着て勝利を得ることが出来ている。あとは、ステージ優勝が欲しいところか。

 

リザルト

アダム・イェーツのコメント

本当にチームに感謝したい。彼らは僕を信じ、信頼してくれた。だからこの勝利は彼らのためにあるんだ。

UAE Team Emiratesは、最後の山岳でもチームメイトがアシストしてましたね。

特に終盤に活躍した。最後の上りの麓で全開にしたかったんだ。

ゴールまで3キロの地点で、レムコを抜きましたね。

かなり早い段階でアタックをかけたけど、そうしなければならないと思ったんだ。目標は表彰台に上がることではなく、ステージで勝つことだった。

第7ステージリザルト

総合

レムコ・エヴェネプールのコメント

最後の急な上り坂はとても暑かった。アダムも、かなり深く登らなければならなかったと後で言っていたよ。

少しイニシアチブを取りすぎたかもしれないが、そのおかげで総合優勝を狙うライバルを降ろすことができた。

もちろん、彼の加速は予想していたが、こんなに早く来るとは思っていなかった。だから、予想以上に速くすべてを引き出さなければならなかったんだ。

この上りでこんなに早くアタックがかかるなんて、まったく前代未聞だね。3kmの登りの後、我々は3人になった。イェーツがドレッシングルームで、彼らはまだGCのために全力を尽くしたいと言っていたから、それで説明がつくよ。

ところで、彼も少しオーバーペースだったようで、少し戻ってきた。あの下り坂は、彼にとってちょうどいいタイミングだったと思う。結局、10秒しかロスしなかったし、僕らの主な目標である赤いジャージは達成されたんだ。

ポイント賞

新人賞