まさかだった。2022 ツール・ド・フランスのスプリント王であるワウト・ファンアールトが22歳のティボール・デル・グロッソに負けるはずはないと誰もが思ったはず。
だが、スーパープレスティージュ2025-2026第4戦ヒュースデン・ゾルダーでまたも悲劇が繰り返された。
悪夢再び
Déjà vu for Wout van Aert after that finish in Zolder 😫 pic.twitter.com/1BKLcueiz6
— Cycling on TNT Sports (@cyclingontnt) December 23, 2025
上記の動画をみてもわかるようにワウト・ファンアールトは5年前の再現となってしまった。2020 ロンド・ファン・フラーンデレンでオランダチャンピオンジャージを着用したマチュー・ファンデルプールに負けたのだ。
シルバーコレクターと言われて久しいワウトだけど、さらにまた2位の称号が増えてしまった。
今日は最後まで目が離せない激戦でした。ティボール・デル・グロッソとのスプリント勝負に敗れての2位。今の心境は?
正直、悔しい。あのような接戦で負けるのは、いつだって残念なことだから。 本当にインテンシブな戦いだった。勝てそうだったのにあと少しで届かなかった……今は失望している。
レース展開を振り返って。デル・グロッソを振り切ろうと動いていましたね。
ええ。レース中盤で展開を作って、ティボールと二人で抜け出す形になった。 コースの中で最もセレクティブな最後の区間で、もう一度踏んで引き離そうとしたんだが……彼を振り切ることができなかった。
彼が先頭を引いているときも、僕たちの力が互角だと感じていた。
そして勝負は最終周回へ持ち込まれました。
最終周回でも主導権を握って、彼にプレッシャーをかけてミスを誘おうとしたんだ。でも、そのままスプリント勝負になってしまい、ほんの僅差で敗れてしまった。
最後のスプリントについて教えてください。
ホームストレートは完全な向かい風だった。先頭でスプリントを始めるのは非常に難しい状況だ。 かといって、2番手でスプリントに入るリスクも犯したくなかった。
というのも、このコースにはまだミスを誘発するような箇所がいくつも残っていたからだ。
敗れはしましたが、戦術的な後悔は?
後から考えれば、もう少し早めに仕掛けるべきだったのかもしれない。でも、そうすると今度はティボールをスリップストリームに乗せてしまうリスクがあったから……。
今日は純粋なスポーツの勝負だった。相手を過小評価してはいけない。ティボールは真のトップタレントであり、今日の勝利にふさわしい走りを見せたよ。
向かい風だと先行して早くからスプリントするとまくられる。純粋なスプリント勝負だったけれど、一瞬ワウトの仕掛けが遅れた。その差はゴールでわずかな差となって表れてしまった。
しかし、これほど劇的なことがあるだろうか。全く同じオランダチャンピオンジャージの二人に負けてしまうとは。こんな筋書きは誰も描けない。





コメント
ドワルスで元同僚のニールソンパウレスとの一騎打ちに敗れるという事があったので、トラウマになったのでしょうか。(一騎打ちというよりかはニ騎打ちという状況でしたが‥)
早く立ち直ればいいですが。
勝負の世界なので絶対勝つというのはないということなんでしょうね。またも2位。しかも、相手が22歳の若者となると精神的にはきついでしょう。引退なんて口にしてほしくないので少し心配してます。