スペインで初開催となったクラシカ・ハエン・パライソ・インテリオルのグラベルロードレース。
ここで独走勝利したのがアレクセイ・ルチェンコ(Astana Qazaqstan Team)。
イタリアのグラベルレース、第1回セレニッシマ・グラベルレースでも優勝しており、グラベルが得意なのは間違いない。
では、アレクセイ・ルチェンコはどんな装備でグラベルロードレースに勝利したのだろうか?
Wilier 0 SLR
まず、気になるのが足回りだ。
このバイクには、マビックのスピードリリーススルーアクスルシステムが使用されており、ホイールを取り外すためにスルーアクスルをハブ本体から完全に取り外す必要がない。
工具は必要なく、従来のクイックリリースのように手を使うだけでよい。そのため、ホイールの交換時間を7秒短縮すると言う。
通常の、ワールドツアーバイクのホイールアクスルには六角レンチのフィッティングがあり、メカニックは素早く交換するために電動ドリルを使うことが多い。
なかには、こんな方法もあるけど(^^;
気になるタイヤだけど、ヴィットリアのコルサを使用。
チューブレス仕様に移行しているチームもあるが、ルチェンコは伝統のコルサ・コントロール・チューブラーを使っていた。
レースではパンクは全くなし。グラベルと言っても、コースには大きな石とかはなかったので、比較的パンクの可能性は少なかったのかもしれない。
ただ、これでゴール前の石畳をこなしているのだから、チューブラーで問題ない。
トップチューブにはアレクセイ・ルチェンコのネーム。
188kmのレースには、40kmのグラベル区間があった。ルチェンコはステムに印をつけている。
プロの中には、地形を貼り付ける選手もいるけど、ルチェンコは距離だけですね。K-Edgeのマウントには、他のデータ用のコンピュータが搭載されている。
Wilier O SLRは、2016年にCento10AIRで一体型コックピットを採用したWilierのオールラウンドなレースバイク。
セラミックスピードのビックプーリーを使用。スチールではなく当然セラミックベアリング。
より大きなプーリーホイールによってチェーンのアーティキュレーションを減らすことによって摩擦を減らしている。
ルチェンコは新型Dura-Ace 9200グループで53/39と11-28のストレートギヤを走らせた。
現在多くのフレームがそうであるように、Wilier O SLRも独自のシートポストを備えており、切り詰められたエアロフォイルのような形をしている。
最新のシマノ・デュラエースはDi2のみで、レバーがワイヤレスになったため、バッテリー残量を示す小さなランプを備えている。
グラベルセクションでは、25mmではなく、28mmで空気圧を低めに設定したタイヤが多く採用された。例えばティム・ウェレンスは、28mmのタイヤで62psiで走っている。
グラベルが得意なのだから、アレクセイ・ルチェンコがストラーデビアンケに出場すれば良い走りが見れるはず。
だが、アレクセイ・ルチェンコは、ストラーデビアンケには出場しない。来年でも出てくれれば、更にレースが盛り上がるのは間違いないのですけどね。
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