アマチュアサイクリストのジョナサン・シューベルト(Jonathan Shubert)は、2時間57分58秒という驚異的な時間で100マイル(160km)の暫定記録を樹立した。
シューベルトは、ミルトンケインズからノリッジまでを平均速度54.5km/hで走り切っている。
これは、シューベルトの3時間8分14秒という彼自身の既存の記録を破るもの。しかし、平均時速54km/hって凄すぎる。
2車線の一般道で記録
A person riding unfeasibly quickly on a bicycle pic.twitter.com/L80tA4zmrH
— Mr Broadwith (@24HourMaths) November 2, 2020
ジョナサン・シューベルトは、ウルトライベントのスペシャリストであり、ヒルクライマーでもある。
彼は元英国の24時間サイクリングチャンピオンであり、2014年に835 kmの距離で優勝し、2013年3月から2014年の間に自転車で世界中を30,000km周回。
当日は風向きを見て、後ろにサポートカーを2台つけて2車線の一般道路で記録を作っている。
気温13℃だが、追い風を狙ってチャレンジしている。
Giant Trinity AdvancedSL
彼のバイクだが、全てが最新のモノではない。フレームなんて2009年の物をそのまま使っている。
ただ、ボードマンパフォーマンスセンターの風洞実験では低い抗力係数(CdA)0.167を記録しており、ジョナサン・シューベルトは、今でも最速のフレームの一つだと思っている。
ホイールは、HED Jet9フロントホイールとZippSuper-9リアディスクホイールを使用。
タイヤはVittoriaCorsa Speedsで、前輪はチューブレス、後輪にラテックスチューブを装着。
最も目を引くのはカスタマイズされたカーボントライバー。
ボードマン風洞テストによると、これらの拡張機能は「最低10ワット節約」が確認されている。
これらは、すぐにトライアスロン市場向けに生産される可能性があり、Williams Advanced Engineering(Williams Formula 1チームを運営する会社)がパートナーとして参加する可能性がある。
コンピューターのマウントもカスタムメイドであり、エアロエクステンションに組み込まれており風を避けている。
Quarqパワーメーターを備えたチェーンセットには、62tのシングルチェーンリングのみ。
風がギザギザのエッジに当たる場所でより滑らかな形状を作成するために電気テープが追加されている。
更に、スピードプレイは通常両面使えるが、片面はカーボンでエアロ化されている。
Digiritのビックプーリーが装着されたShimano Dura-AceR9000リアディレイラーは、当日上手く働かない。
プーリーアームが損傷しており、ギアチェンジしてもチェーン張力がほとんどなかった。
そのため、ほとんどすべて62×13(約52×11に相当)を使っている。当然登りでは苦労したらしい。
実際にはこの日もっと大きなフロントギア(70T)のほうが良かったと語っている。
バイク以外にも、ポジションと衣装にも気を配る。Santini Viper TTスキンスーツ、NoPinzエアロカーフガード、Velotozeオーバーシューズを着用。
ヘルメットは、POC Temporを使用。
彼はまた、サドルの後部に取り付けられたジャイアントエアロウォーターボトルが実際には空であったことを認めている。
それは空力抵抗を減らすためだった。代わりに、スキンスーツの前に2.5リットルのCamelbakウォーターブラダーを使用。
これには抗力低減効果もあり(レース速度で最大4ワット)、乗車中に飲み物を飲んだ後も空気を吹き込んで、膨らんだ形状を維持し、効果を最大化すると言う。
Giant Trinity AdvancedSL
- フレーム : Giant Trinityフレームセット(2009年頃)
- 前輪 : Hed Jet9フロントホイールZippSub
- 後輪 : ZippSuper-9リアディスクホイール
- タイヤ : VittoriaCorsa Speed25mmタイヤ
- Quarqパワーメーター
- View-Speedチタンスキュワー
- ShimanoDura – Ace9000 リア11-28Shimano
- 62tチェーンリング(および電気テープ)
- 170mmクランクアーム
- Speedplay Zero Aeroペダル
- TRPブレーキ、カスタムCNCミルド
- カスタム ‘ProjectSub3’ 3Dプリントバー(カーボンラップ)Di
- Giritビックプーリーホイールシステム
- KMC X11-EL Muc- OffHydro付きゴールドチェーン
Stravaを見ると、高低差は653m。かなりの追い風が吹いていたと言っても、ほとんどのセグメントで60km/h以上出して走っているのは凄すぎる。
コメント