ブエルタ・ア・エスパーニャの第1ステージは大波乱の幕開けとなった。
コロナのためにオランダからの開幕3ステージはキャンセル。オランダならば平坦ステージで始まり第1ステージはTTだったはず。
代わりに用意されたスペインの3ステージはあまりも厳しいコースが用意された。初日からほぼ登りゴールとなる1級山岳。
早くも遅れてしまったライダーを見てみよう。
クリス・フルーム
🏁 17 km a meta | ❌ ¡Froome no puede seguir el ritmo de sus compañeros! El ciclista del INEOS sufre serios problemas para mantenerse en el pelotón#VueltaRTVE20o #LaVuelta2020
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— Teledeporte (@teledeporte) October 20, 2020
誰もが目を疑っただろう。逃げ集団の4人は、ラスト24.8kmで捕まった。それからしばらくは横一線で各チームが出方を伺っていたところ。
イネオスが先頭を引きだした途端に、テレビ画像は集団後方に切り替わる。なんと、集団からクリス・フルームが遅れている!
フルームの話によると
個人的には、最後から2番目の登りに少し引っかかって、かなり後ろからスタートした。クラッシュの後ろで立ち往生していた。2年間やらなかった後、再びグランドツアーに参加できて本当にうれしい。どんなグランドツアーでも。
私は毎日レースに参加し、レースを通してチームのためにできるだけ多くのことをしようとしている。
たとえ、少し立ち往生して遅れたとしても、以前のフルームならば全く問題なかったはず。
フルームは一度は集団に追いついたが、下りでも追いつかず結局11分も遅れてしまう。あまりにもあっけない転落だった。
トム・デュムラン
ブエルタが始まる前は野心を見せていたトム・デュムラン。
しかし、チームメイトのセップ・クスのアタックによって一気に遅れてしまう。
チーム内の順位としては
- プリモシュ・ログリッチ
- セップ・クス +10 8位
- ジョージ・ベネット +40 9位
- ロベルト・ヘーシンク +51 12位
- トム・デュムラン +51 16位
トム・デュムランの野望は第1ステージで見事に砕かれた。これでデュムランのチームでのポジションは優秀な山岳アシストとなる。
始まったばかりだが、第3ステージの登りゴールで更に遅れることがあれば、本当にコンデションが良くないのかもしれない。
だが、本当はコンデションが悪いのではなくてセップ・クスが強すぎるのかもしれない。アタックをかけた後も、後ろをみながら揺さぶりをかけ、自らが先頭を引き倒す。
トム・デュムランの野心はチームメイトによって打ち砕かれたと言っても良い。
ダニエル・マルティネス
EF PRO cyclingのエースとしてブエルタに乗り込んだダニエル・マルティネス。
クリテリウム・デュ・ドーフィネを制覇して一気に注目を浴びたが、ツールでは脱落。このブエルタにかけていたのだが、ラスト93kmで落車してしまう。
その影響が全くなかったとは言えないだろう。なんと早々に遅れてしまった。4分29秒遅れの39位。
チームはマイケル・ウッズもラスト19kmで落車して18分遅れで脱落。
ただ、ヒュー・カーシーが最後まで残っており、アタックも見せているほど調子がよい。4秒遅れの7位となればチームはヒュー・カーシーをエースとして戦うようになるだろう。
ティボー・ピノ
ツールでは落車により背中を痛めてしまい涙を飲んだティボー・ピノ。まだ完全に回復していないのだろうか?
63位。9分56秒と遅れてしまう。すでに2番目の登りで遅れる兆候を見せてはいたが、ここまで遅れるとは。
チームとしては24歳のダヴィ・ゴデュに託すしかない。ゴデュは35位の2分22秒遅れ。今後、ピノはアシストに回るのだろうか?
アレクサンドル・ウラソフ
ジロ・デ・イタリアの第2ステージで胃の不調のためにリタイヤ。急遽ブエルタにエースとして乗り込んできたが、まだ不完全なのか?
期待されていたアレクサンドル・ウラソフだったが、彼も冷たい雨の中、登りで遅れしまう。チームメイトのルイスレオン・サンチェスに引かれて42位。4分31秒遅れとなってしまう。
ここから上位に巻き返すのは並大抵ではない。どこまで順位を上げることが出来るのか踏ん張りどころだ。
そのほかにも、UAEのエースナンバーを背負ったダビ・デラクルスは15位で51秒差。コフィディスのギヨーム・マルタンも18位で1分8秒差。
バーレーン・マクラーレンのワウト・プールスも27位。1分51秒遅れ。各チームのエースが初日にして遅れるというステージとなった。
これは第3ステージまでに、総合上位陣の顔ぶれがある程度決まってくるかもしれない。
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