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マシュー・ブレナンがクールネ表彰式でビールを飲まなかった切実な理由とは?

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Image credit: chan
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春のクラシック開幕戦の週末に行われた、クールネ〜ブリュッセル〜クールネ。

このレースの表彰式といえば、トップ3の選手たちにスポンサーであるKwaremont(クワレモント)のビールが手渡されるのが長年の伝統だ。特に優勝者には、なんと3リットルも入る巨大な特製グラスが贈られる。

今年のレースを制したVisma | Lease a Bikeの若き才能、マシュー・ブレナンもその巨大なグラスを受け取った一人だ。

しかし、2位のルカ・モッツァートや3位のマッテオ・トレンティンが一気にビールを喉に流し込む中、ブレナンはただ笑顔でグラスを掲げるだけで、決して一口も飲もうとはしなかった。

「なぜ優勝したのにビールを飲まないのか?」と疑問に思ったファンも多かっただろう。しかし、彼がビールを拒んだのには、単なる好き嫌いでは済まされない、プロ選手としての生命線に関わる重大な理由があった。

 

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飲めばシーズン終了の危機

 

ベルギーの自転車レースにおいて、ビールは文化そのものだ。しかし、ビールの主原料である小麦や大麦には「グルテン」が含まれている。

実はマシュー・ブレナンは、グルテンを摂取すると小腸の粘膜に炎症などのダメージを引き起こす自己免疫疾患、グルテン不耐症(セリアック病)を抱えている。

グルテンとは

小麦や大麦、ライ麦などの食べ物に含まれている「たんぱく質」のひとつ。大麦、押し麦、丸麦、ライ麦、そら豆・色々な雑穀・豆類にグルテンは含まれている。

グルテンが含まれる食べ物は主に、パンやピザをはじめとした主食や、ケーキやマフィンなどのスイーツ、その他多くのスナック類やシリアルなど日常のあらゆる食品に含まれている。

 

グルテンフリーの用語は聞いたことがあるだろう。上記を除いた食事のことだ。グルテンを摂取することによって、様々な身体の不調が現れるので厄介だ。

 

グルテン不耐性だった場合の症状は?
  • 腹痛
  • 腹部膨満感
  • 下痢
  • 脂肪便
  • 便秘
  • 鉄欠乏性貧血
  • 栄養失調
  • 神経障害
  • 疲労感
  • 骨や関節の痛み
  • 発達障害(幼児)

あ~、こんだけあったら自転車なんて乗ってらんないですね。

下痢や激しい疲労感、腹痛、体重減少などを伴うこの症状は、過酷なロードレースを走るプロ選手にとって致命的だ。

 

緻密に計算された食事

 
 
 
 
 
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パワフルな走りが「ワウト・ファンアールトの再来」とも称されるブレナンだが、その裏では日々の食事に対して信じられないほどの神経を尖らせている。

上記のInstagramの投稿がそれを物語っている。彼自身が、現在の状況とチームのサポートについて語った。

 

クールネの表彰台で、他の選手が美味しそうにビールを飲む中、あなたは決して口をつけませんでしたね。

もしあそこであのビールを一口でも飲んでいたら、僕の今シーズンは間違いなくそこで終わっていたからね。

 

それほどまでに深刻な状態なのですね。いつ頃からその症状と付き合っているのですか?

ジュニア時代にグルテン不耐症だと診断されて、それ以来ずっと厳格なグルテンフリーの食事を続けているんだ。自転車選手としてのキャリアへの影響は本当に巨大だよ。

僕らプロのサイクリストは、レースで1日に6,000から7,000キロカロリーを消費することもある。最大の課題は「それをどうやって完全にグルテンフリーの食事だけで補給するのか」ということなんだ。

 

補給食やレース中のエネルギー摂取が非常に難しそうです。チームはその問題にどう対応しているのでしょうか?

Visma | Lease a Bikeでは、スポーツ栄養ブランドのAmacxと協力して、僕の特別なニーズをしっかりサポートする製品を用意してくれている。

それがまず一つの重要な要素だね。でも、自転車に乗っていない時の食事も同じくらい重要なんだ。レースに来る時、チームのシェフたちは本当に細心の注意を払ってくれている。

だって、たった一粒のパンくずでさえ、僕の体に多大なダメージを与えかねないからね。

 

たった一粒のパンくずで……。もし誤って摂取してしまった場合、どうなるのでしょうか?

ダメージから完全に回復するのに1ヶ月かかることもあるんだ。選手として頻繁に世界中を移動し、この病気に詳しくないホテルに泊まることも多い。

だからクラシックシーズンが始まるときは、「さて、食事はどうする?どうやって安全を確保する?」と綿密な計画を立てる必要がある。

自転車以外の日常生活への影響も大きくて、気軽にそこら辺のレストランに入ることもできない。安全かどうか、必ず事前にリサーチしなければならないんだ。

 

グルテン不耐性は非常に深刻。これがわかららず不調に陥る選手はこれまでも何人もいた。ファビオ・アル、サーシャ・モードロ、ダビテ・レベリンも菜食主義だった。

そしてテニスのノバク・ジョコビッチが有名。しかし、パンのひとかけらで1か月不調になるのでは、ほんと外食なんてできない。

マシュー・ブレナンの走りは凄いけれど、ここまで食事に気を使わないといけないとは知らなかった。

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