先日ファンに対して異例の2分待てないのと苦言を呈したタデイ・ポガチャル。
ロードレースにおいて、選手とファンの距離の近さは大きな魅力の一つ。
でも、SNSや動画プラットフォームでの再生回数や、いいね、を求める一部の過激なファンやアマチュアサイクリストの行動が、トッププロの安全を脅かす事態に発展している。
プロが公道で走っているときには、仕事としてトレーニングで走っていることがほとんど。安全が守れないならば、安心して走ることもできない。
このためUAE Team Emirates – XRGは異例の対処方法をとっている。
UAE Team Emirates – XRGの対策とは?
A string of incidents, including with Pogačar himself, prompted the move https://t.co/e0AU02KSmC
— Cycling Weekly (@cyclingweekly) February 18, 2026
UAE Team Emirates – XRGは現在、スペインのアリカンテでのトレーニングキャンプ中。
この練習で、タデイ・ポガチャルの練習グループの最後尾に護衛用のオートバイを配置するという異例の対策を講じている。
これは、公道でのトレーニング中に彼らを無断で撮影しようとしたり、無理に併走しようとしたりする人々から選手を守るための措置だ。
この背景には、立て続けに起きたプロ選手のトレーニング中のトラブルがある。まず、1月末には、Team Visma | Lease a Bikeのヨナス・ヴィンゲゴーが、下りで背後にぴったりと張り付いてきたアマチュアサイクリストが原因で落車。
UAEツアーでのシーズンインを延期する事態となっている。
さらにポガチャル自身も先日、会話中のタイミングでセルフィーを求めてきたファンに対し「2分だけ待ってほしい」と伝えたところ、中指を立てられて怒鳴られるという不快な出来事をStrava上で報告している。
誰もが簡単にコンテンツを発信できる今の時代、世界トップクラスの選手に遭遇すれば、カメラを向けて動画を撮りたい。たま、シェアし、多くのリアクションや再生回数を獲得したいという衝動に駆られる気持ちは痛いほど理解できる。
だが、道路の中央で興奮して撮影を始めたり、車線をはみ出してまで選手を追いかけたりする行為は、高速で走るプロサイクリストにとって致命的な事故に繋がりかねない。
UAEの護衛用オートバイは、危険な追従者をブロックするだけでなく、後続車両の渋滞を防ぎ、選手たちが安全にトレーニングに集中できる空間を確保する役割も担っている。
チーム側も「ファンを大切にしたい」という前提は持ちつつも、選手を守るためにはこうした物理的な対策を取らざるを得ないのが現状なのだ。
魅力的な動画をアップしたいとというクリエイター側の熱量と、被写体となるプロアスリートの安全とプライバシーへの敬意。
公道という特殊な環境を共有するロードレースにおいて、ファンがどのように選手と向き合うべきか、そのモラルが今改めて問われている。





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