2026年シーズン、Lotto-Intermarchéから待望のプロデビューを果たす20歳の才能、ヤルノ・ワイダー(Jarno Widar)。
U23カテゴリーであらゆる成功を収め、ベルギーメディアからはレムコ・エヴェネプールに続くグランツールの希望として大きな期待を背負っている。
しかし、インタビューで彼が語った言葉は、周囲の熱狂とは裏腹に、驚くほど冷静で、そして少し意外なものだった。
「U23の実績なんて、プロでは無価値だ」ワイダーは自身の立ち位置について、非常にシビアな見方を持っている。
僕がグランドツアーレーサーになるって?
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U23時代には「ジロ・ネクスト・ジェン」や「ツール・ド・ラヴニール」での活躍でポール・セイシャスを2度破るなどがあり、周囲からの期待は非常に高まっています。ご自身ではどう感じていますか?
正直なところ、なぜ皆が今の僕にそこまで多くを期待するのか理解できない。U23のレースは長くても1週間程度だから、そこから決定的な結論を引き出すことはできないよ。
今年はプロとしてのキャリアの全く新しい章の始まりだ。U23で成し遂げたことにはもう価値がない。自分としては、またゼロからのスタートだと思っている。
あなたをグランツールにおけるベルギーの希望と呼ぶ声もありますが。
誰が僕がグランツールレーサーになると言ったの? メディアが勝手に記事を書いているだけさ。新聞などを読むと皆がそう期待しているだけど、記事を書いているのは僕じゃないからね(笑)。
知っておいてほしいのは、僕自身はアルデンヌ・クラシックの方がずっと好きだということ。フレーシュ・ワロンヌやリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、そういったレースこそが僕が一番輝きたい場所であり、走りたいレースなんだ。
将来的に自分がグランツールレーサーになるかどうかは、まだ分からない。
プロ1年目の具体的な目標は?
正直、高望みはしていない。ベストを尽くし、まずはシーズンを無事に乗り切ること。
それが最も重要だ。 手短に言えば、プロ1年目として良いシーズンを送れればと願っているし、どうなるかは自然と分かるだろう。
もちろん頭の中には個人的な目標があるが、それはまだ公言せずにおく。
1年目から多くのワールドツアーレースが組み込まれた厳しいスケジュールですが、これはあなた自身が望んだことですか?
僕がプロになったのには理由がありますから。もし、あと1年1.1クラスの下位レースを走りたければ、デベロップメントチームに残ればよかったわけだし。
チームメイトのレナート・ヴァン・エトヴェルトは、あなたが細部にこだわる姿勢がチームのレベルを引き上げていると言っていました。
レナートと僕は、二人ともいわゆるウェイト・ウィニー(機材の軽量化に極端にこだわる選手)なんだ。
僕らはお互いに細部まで突き詰めるようプッシュしている。今やクライマーが二人になったので、物事はずっと早く進みますよ。レナートとはとても良いチームメイトだと思っている。
彼をライバルとは見ていない?
全く思っていない。合宿でも一緒にトレーニングしたし、お互いを助け合おうとしている。レースでも同じだ。
もし彼の調子が悪ければ僕が彼のために働くし、僕が悪ければ彼がそうしてくれる。選手としてエゴを持ってはいけない。
常に誠実であること、そうして初めてチームにとって最高の結果が得られるんだ。
プロチームでリーダーの役割を担うことに不安は?
特にない。U23という別の章でも、チーム内での役割分担は常に明確だった。チームメイトに何を伝えるべきか、どう指示を出せばいいかは分かっている。今でもうまくやれるはずだ。
初のグランツールとなるブエルタ・ア・エスパーニャに向けて、どのような準備を?
春のシーズン後に少し休憩を取り、5月に最初の高地合宿を行う。6月のツール・ド・スイスを経て、7月に再び高地合宿へ。
その後、ブエルタ・ア・ブルゴスとクラシカ・サンセバスティアンを経て、順調ならブエルタに向かう予定だ。
最後に、今の心境を教えてください。
とても楽しみだ。子供の頃からの大きな夢が今、叶いつつある。プロ選手になるという夢を実現できる人は多くありませんから。これからのことは全てボーナスのようなものだ。プレッシャーに感じる必要はない。
ヤルノ・ワイダーは2月14日のポルトガルで行われるフィゲイラ・チャンピオンズ・クラシックからプロシーズンをスタートさせる。果たして期待にたがわぬ走りを見せるのだろうか。20歳のベルギー人に注目が集まる。



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