Team Visma | Lease a Bikeは、現在出来る最高作戦を忠実に実行した。
マッテオ・ヨルゲルソンは、パンクで一時遅れたがすぐに追いつく。最後の超級山岳プラトー・ド・ベイユでは、ウィルコ・ケルデルマンから集団けん引を引き継ぎ、4kmほどけん引。
最後は、出来る限りのスピードまで上げて、ヨナス・ヴィンゲゴーを解き放った。ここからの、ヨナス・ヴィンゲゴーの走りは素晴らしかった。
過去の歴史に残るライダーが作っていた最速記録を大幅に上回るスピードで走り続けたのだ。
最高のパフォーマンス
Dominant display from Pogačar 🤯
The Slovenian wins Stage 15 of the Tour de France with a superb solo attack, finishing over a minute ahead of Jonas Vingegaard in second 💪
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🇫🇷 #TDF2024 pic.twitter.com/VoAaJaHYfS— Velon CC (@VelonCC) July 14, 2024
アタック後も、何度かペースアップを試みたが、構えているタデイ・ポガチャルを解放することはできない。
タデイ・ポガチャルが、「フロントよりもホイールのほうがずっと楽だ。」という言葉をよく言うが、まさに後ろについたタデイ・ポガチャルがつき切れするようなことはなかった。
思えば、Team Visma | Lease a Bikeは、このツールに至るまでのハンディキャップが大きすぎた。
まず、ステフェン・クライスヴァイクとディラン・ファンバーレの不在。クリテリウム・デュ・ドーフィネでの二人の落車はとても大きい。
さらに、コロナによりセップ・クスがいなくなったが非常に痛い。
これは、前日にUAE Team Emiratesがアダム・イェーツの引きで、ヨナス・ヴィンゲゴーとの差を広げた時のことにも当てはまる。過去数年、セップ・クスがこの役割を果たしていた。
そして、ツールではワウト・ファンアールトが落車でケガ。元々、完全回復してツールに乗り込んだ訳でもなく、山岳で大きな役割を果たすことは今回出来ていない。
それでも、ヨナス・ヴィンゲゴーは、わずか8週間で奇跡的にツールのスタートラインに立っている。
再度ヨナス・ヴィンゲゴーのリハビリを振り返ると。
- 4月4日 イツリア・バスクカントリーで落車
- 4月13日 ICUから退院
- 4月16日 病院から退院し、デンマークの自宅に
- 4月29日 Tacxで室内サイクリング
- 5月6日 屋外でのロードトレーニング開始
- 5月20日 マヨルカに
- 5月27日 ティーニュで3週間の高地トレーニング
- 6月23日 アヌシーの自宅で数日の休養
- 6月26日 ツールに向けて出発
- 6月29日 ツールのスタートラインに
まさに、ギリギリでツールに間に合わせている。準備レースなし。集中的な3週間のトレーニングで元のレベルに近いところまで戻している。
ここまで、走れるようになったことが奇跡というしかない。
ヨナス・ヴィンゲゴーのコメント
計画を疑ったことは一度もない。計画はうまくいって、この2年間うまくいっている。疲労に耐えられることは分かっているし、今日も耐えられた。
だから、がっかりはしていないし、後悔もしていない。計画は完璧にこなしたし、計画以上の成果もあげた。彼の方が優れていた。そういうことだ。
レース前に話したように、マッテオは麓から15~20分の努力をしなければならなかった。そして彼はそれをやった。彼は我々が話していたよりも良い努力をした。
今日は全員がやったし、チームも超、超よくやった。言ったように、私はまったくがっかりすることはできない。
今日はおそらく私のこれまでで最高のパフォーマンスの一つだったと思うが、彼はさらに1分速かった。だから彼におめでとうと言いたい。
我々にはまだチャンスがある。ツールはまだ終わっていない。近年、私たちは彼が時折調子の悪い日を過ごすのを見てきた。
今はそれを期待する必要がある。そうすれば、おそらくそれを解決できるだろう。しかしもちろん、もし彼がこのレベルを維持できたとしたら、それは私にとってもチームにとっても非常に難しいことになるだろう。
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