ツールドフランス? それはCofidisが決定することになるだろう。
そう話すのは、コティディスのスプリンター、ナセル・ブアニ。
クリテリウム・デュ・ドーフィネの2日目でリタイヤとなってしまった。ツール・ド・フランスの暫定リストには入っていますが、選出されるかどうかわからない状態です。
ツール・ド・フランス暫定リスト
6月11日での暫定リストには10名がエントリーされている。ここから8人が選ばれる。
ナセル・ブアニはツール・ド・フランスへの出場のアピールとして、この クリテリウム・デュ・ドーフィネは大切だったはず。
しかし、2日目でリタイヤとは~。
レースは、残り52キロ地点で先頭集団からデュムランがアタックして4名の先頭集団を絞り込んだ。山岳でのハイペースな展開のために、後方にいたナセル・ブアニは遅れてしまったのだ。
「登りでアタックがあり、チームメイトのGeoffrey Soupeの助けを借りて追いつこうとしたがだめだった。
この二日間を乗りきる必要があった。他に何を言うべきかわからない」
ナセル・ブアニは、カリフォルニアツアーの前に、マグネシウム欠乏によって肉体的疲労と精神的疲労の両方に苦しんでいることを明らかにしている。
しかし、カリフォルニアでは、第4ステージで4位。第5ステージでは8位と健闘した。
これまで、 クリテリウム・デュ・ドーフィネでは何度もステージ優勝しているので、本人も期待していたはず。これでツールの選出は難しくなったかもしれない。
ブアニのコティディスでの成績
ナセル・ブアニはフランス国籍を持っているが、両親はアルジェリア人。
オフには、ボクシングジムで合宿を行い、自転車をリタイヤしたらプロボクサーになると言っている。それほどボクシングが大好き。ただ、その闘争心が変な方向に行っているのがいけない。
FDJでは、アルノー・デマールに勝ち星で上回っていたのにエーススプリンターの座を奪われ、不満をいだいたブアニはコティディスに移籍してきた。
年々勝ち星が少なくなってきている。
2015年には、ツール・ド・フランス直前のフランス国内選手権で落車。そのままツールに出場したが、第5ステージで落車してリタイヤ。結果は残せなかった。
2016年には、ツール前にホテルで乱闘騒ぎを起こして、ブアニは相手を殴り拳をケガしてしまった。拳をケガしては、ツールにも出場することは出来ない。
2017年のツールでは、第10ステージでクイックステップのファビオ・サバティーニをどついてしまって、罰金と1分のペナルティ。結局、この年も勝利はなく終わってしまった。ちなみにこのステージ優勝はマンセル・キッテル。
2018年には、ブアニのアシストを務めていたラポルトにエースの座を奪われ、ツールにも出場させて貰えなかった。GMが変わったこともブアニに逆風となった。ブアニ中心のチームでなくなってしまったのだ。
集団から遅れた時に、ブアニはおいていかれディレクターと喧嘩になったことも。
しかし、ブエルタ・ア・エスパーニャで4年ぶりにグランドツールで勝利!
ようやく、一矢を報いたのだが、今年はまだ未勝利。
ツール・ド・フランスの暫定リストには入っているが、ドーフィネでのリタイヤでチームはどう判断するのか?
「ツール・ド・フランス? わからないけど決定するのはCofidis次第だ」
とブアニは月曜日に尋ねたときL’Equipeに語った。
「全力を尽くしてきた。カリフォルニアのツアーの後、私は懸命にトレーニングを続けた。しかし、レースになると、どういうわけか「妨げられる」んだ」
順調ではないブアニ。ツールにはなかなか縁のない不遇を味わっている。果たして、ツールに出れるのか微妙です。
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