ヴィットリアは、新世代の軽量インナーチューブUltra Light Speedを発売。
ヴィットリアの標準的なブチル製インナーチューブと比較して、新しいものは70%軽く、14%速く、57%パンクに強いという。
また、このチューブはリサイクル可能であるため、環境にも配慮されている。
ヴィットリアは、熱可塑性ポリウレタン(TPU)というあまり知られていない成分によって、超軽量チューブの作成という目標を達成した。
Ultra Light Speed
熱可塑性ポリウレタンはプラスチックの一種。
TPU(Thermoplastic Poly urethane)と呼ばれ、極めて高い耐久性と幅広い応用性により、産業界や消費者製品に広く普及するようになった製品だ。
TPUはリサイクル可能なだけでなく、その用途は柔軟で、47℃から100℃までずっと安定しており、薄く伸ばしても形状を保つという。
また、伸縮性があり、空気圧を保ったまま気密性を保つことができ、パンクしにくいという特徴もある。仮にパンクしても、ブチルやラテックスに比べ、空気を保持できる時間が長いという。
ブチル製インナーチューブの厚さが1mmであるのに対し、TPU製チューブは0.35mmと薄い。そのため、「高周波技術」でなければ溶着できない。
ヴィトリアの技術情報によると、TPUの重量は30gとブチルやラテックスと比べて半分以下という非常に軽量なものとなっている。
ブチルと比べた場合、前後で使用すると160gも軽くなる。これは相当なものだ。わずかだが、ころがり抵抗も良いことがわかる。
TPUには多くのメリットがあるがデメリットもある。TPUは、定められた閾値以上の熱に非常に敏感だからだ。
高温は熱可塑性ポリウレタンの宿敵となる。そのため、まれに、リムブレーキが極端に高温になり、インナー チューブを劣化させる可能性がある。
そのため、ディスクブレーキ付きの自転車にのみTPUチューブを使用する必要があると、同社は述べている。
「ライダーの安全を保証するために、このインナーチューブはディスクブレーキ搭載の自転車にのみ使用することをお勧めします」と、ヴィットリアは強調している。
パンクはしにくいが、パッケージには、修理パッチとクリーニング クロスも含まれている。
価格は30ドル(約4千円)。
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