フランスで行われたモン・ヴァントゥ・デニヴェレ・チャレンジのワンデイレース。
優勝したのは、EF Education-EasyPostのルーベン・ゲレイロで残り11kmから単独で逃げ切った。
この記録は、2021ツール・ド・フランンス第11ステージでヨナス・ヴィンゲゴーとタデイ・ポガチャルが激突した時の記録よりも速かった。
この時には、ヨナス・ヴィンゲゴーがタデイ・ポガチャルよりも速くモン・ヴァントゥを上がったのだけど、ルーベン・ゲレイロの記録は二人を上回っていたのだからビックリだ。
ルーベン・ゲレイロの記録は?
⏱️Ruben Guerreiro climbed today Mont Ventoux in 58 min 35 sec, the 17th fastest time EVER recorded! 🤯 He went faster than Froome, Contador & Pogacar ever did. It’s the best performance of his career, he’s now one of the word’s best climbers. 🚀 #MVDC https://t.co/iy7vsdUbgS pic.twitter.com/eVzR6T1g1z
— Mihai Simion (@faustocoppi60) June 14, 2022
ルーベン・ゲレイロの記録は、58分36秒でベドアン(通常ツールで取り組む側)から神話上の登りを上がっている。
これは、過去のタデイ・ポガチャル、クリス・フルーム、アルベルト・コンタドール、ランス・アームストロングよりも速い!
ちなみに昨年のツール・ド・フランス第11ステージの記録は
- ヨナス・ヴィンゲゴー 59分15秒 av21.77 km/h
- タデイ・ポガチャル 59分53秒 av21.54km/h
- リチャル・カラパス 59分57秒 av21.53km/h
- ワウト・ファンアールト 1時間2分37秒 av20.6km/h
まあ、ヨナス・ヴィンゲゴーがアタックをかけたのは、モン・ヴァントゥ頂上手前1.1kmの地点だったので、ペースが違う。
それまで牽制とかもあったし。ステージレースの中での記録なので、まあ比べても仕方ないけど。
モン・ヴァントゥのステージを制したワウト・ファンアールトは、上位3人に比べると3分くらい遅いペースで上がっていることがわかりますね。
歴代でのルーベン・ゲレイロの記録は?
ここまでのモン・ヴァントゥのベスト50の記録を見てみよう。
- 2004: 55:51 Iban Mayo 23.10 km/h
- 2004: 56:26 Tyler Hamilton 22.86 km/h
- 1999: 56:50 Jonathan Vaughters 22.70 km/h
- 2004: 56:54 Oscar Sevilla 22.67 km/h
- 1999: 57:33 Alexander Vinokourov 22.42 km/h
- 1994: 57:34 Marco Pantani 22.41 km/h
- 1999: 57:34 Wladimir Belli 22.41 km/h
- 2004: 57:39 Juan Miguel Mercado 22.38 km/h
- 1999: 57:42 Joseba Beloki 22.36 km/h
- 2004: 57:49 Lance Armstrong 22.31 km/h
- 1999: 57:52 Lance Armstrong 22.29 km/h
- 2021: 57:55 Miguel Angel Lopez 22.27 km/h
- 2004: 58:14 Inigo Landaluze 22.15 km/h
- 1999: 58:15 Kevin Livingston 22.15 km/h
- 1999: 58:31 David Moncoutie 22.05 km/h
- 2004: 58:35 José Enrique Gutierrez 22.02 km/h
- 2022: 58:35 Ruben Guerreiro 22.02 km/h
- 2009: 58:45 Andy Schleck 21.96 km/h
- 2009: 58:45 Alberto Contador 21.96 km/h
- 2013: 58:47 Chris Froome 21.94 km/h
- 2009: 58:48 Lance Armstrong 21.94 km/h
- 2009: 58:50 Fränk Schleck 21.93 km/h
- 1999: 58:51 Unai Osa 21.92 km/h
- 2009: 58:53 Roman Kreuziger 21.91 km/h
- 2002: 59:00 Lance Armstrong 21.86 km/h
- 1994: 59:02 Richard Virenque 21.85 km/h
- 1994: 59:02 Armand De Las Cuevas 21.85 km/h
- 1994: 59:02 Luc Leblanc 21.85 km/h
- 1994: 59:02 Miguel Indurain 21.85 km/h
- 1994: 59:02 Roberto Conti 21.85 km/h
- 2009: 59:03 Franco Pellizotti 21.85 km/h
- 2000: 59:05 Marco Pantani 21.83 km/h
- 2000: 59:05 Lance Armstrong 21.83 km/h
- 2009: 59:05 Vincenzo Nibali 21.83 km/h
- 1994: 59:07 Pascal Lino 21.82 km/h
- 1999: 59:08 Tyler Hamilton 21.82 km/h
- 1999: 59:08 Roberto Laiseka 21.82 km/h
- 2009: 59:10 Bradley Wiggins 21.80 km/h
- 2004: 59:12 Levi Leipheimer 21.79 km/h
- 2021: 59:15 Jonas Vingegaard 21.77 km/h
- 2004: 59:24 Michael Rasmussen 21.72 km/h
- 2004: 59:27 Stéphane Goubert 21.70 km/h
- 2022: 59:28 Esteban Chaves 21.69 km/h
- 2013: 59:29 Nairo Quintana 21.69 km/h
- 2000: 59:30 Joseba Beloki 21.68 km/h
- 2000: 59:34 Jan Ullrich 21.66 km/h
- 1999: 59:35 Txema Del Olmo 21.65 km/h
- 1999: 59:43 Kurt van de Wouwer 21.60 km/h
- 2007: 59:44 Christophe Moreau 21.60 km/h
- 2009: 59:46 Jurgen Van Den Broeck 21.58 km/h
過去最速は、2004 クリテリウム・デュ・ドーフィネ第4ステージでのイバン・マヨの記録。この時のステージはベドアンからモン・ヴァントゥまでの21.6kmの個人タイムトライヤル。
3位の現在EF Education-EasyPostのGMジョナサン・ヴォーターズの記録は、1999 クリテリウム・デュ・ドーフィネ第3ステージの個人タイムトライヤルで作られたもの。
いかにパンターニが速かったのか、記録が物語ってますね。
最近の最速は、昨年のモン・ヴァントゥチャレンジで勝利したミゲルアンヘル・ロペスの57分55秒。
ルーベン・ゲレイロの記録は史上17位だけど、上記の記録からもわかるようにワンデーレースの中の記録ではミゲルアンヘル・ロペスについで2位となる。
2位となったエスデバン・チャベスは43位に相当してますね。ヨナス・ヴィンゲゴーには負けているけど、(40位)、タデイ・ポガチャルよりは速かった。
上位15人は、1999年と2004年の クリテリウム・デュ・ドーフィネの個人タイムトライヤルで作られたものだ。距離も限定されているし、装備や携行品もTTに特化していたでしょう。
バイクの性能も上がっており、レーサーのパワーも上がっているので、是非モン・ヴァントゥで個人タイムトライヤルをやって貰いたいですね。
それでも、過去の記録を抜けなかったら、クライミングの力としては昔の人のほうが優れていたということになるのかな。
現在のレーサーが過去の記録を抜く日があるのか。楽しみですね。
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