マチュー・ファンデルプールはティレーノ〜アドリアティコ 第5ステージで残り52kmからのアタックをきめ、最後まで逃げ切った。
だが、最後は貯金を使い果たしてしまい、タデイ・ポガチャルに10秒まで迫られながらゴール。ゴールで腕を上げることも出来ず、ゴール後にはぶっ倒れてしまう。
ゴール後震えるマチュー・ファンデルプールは、最後の1kmで耐えた拷問についてゴール後に説明している。
寒いから攻撃した
見ての通り、マチュー・ファンデルプールはサポートされている4Goldのエネルギージェルを口にくわえたまま、下りで加速している。
そのまま、口にくわえまま後ろを引き離すのだから、凄すぎる。
この時には、寒かったから攻撃したと言っていた。天候不順で、雨も降っており気温は急降下。途中から10度を下回ってしまう。
多くのライダーがウインドブレーカーを着こんで走っている状態だった。
だが、ラスト20キロの最後のラップからマチュー・ファンデルプールのスピードはみるみる落ちていく。
ゴール後にこの様子を語っているので聞いてみよう。
最後のラップで完全に空になるまでは良かった。今日、どうやってフィニッシュラインに到達したのかさえわからない。
最後の10〜15キロは本当に地獄だった。タディが私を捕まえるだろうと思った。最後は、200ワットでも乗れなかった。
寒さと長いソロで完全に空っぽだった。2位でフィニッシュしたとしたら、大きな失望だったでしょう。歴史を作ったのでしょうか?わかりません。
最後にそのように感じたレースを思い出せないので、そう感じる。最終的には死んだ。勝てて良かったけど、本当に死んだ。
あやうく、2019年の世界選手権のように寒さと、エネルギーの枯渇で追いつかれてしまうところだった。
今年は足がある
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遠くから攻撃したことについては
このラップでも遠くからレースをしたかった。最初は20人のいいライダーがいたので良かったが、うまくいっていなかった。
そして突然、何かを食べながら下り坂に出た。ここがポイントだった。とても気持ちが良かったので、続けることにした。
最後の15キロで本当に厳しかった。また、風も強く、とても寒かった。寒すぎても何かを着ることが出来なかった。
こんなに寒くなるとは思っていなかった。それは確かに私のキャリアの中で最も過酷な日々の1つだった。
10度ない状態で半そで半パンでは寒すぎるだろう。サポートカーも上がってこれていないので、上着も着れていない。
ミラノ~サンレモに疲れが残るではないかという質問に対しては
そうは思わない。あと1週間なので、戻ってくると思う。
今はできるだけ楽にしようと思っている。タイムトライアルは私にとっての目標ではなく、明日はエネルギーを節約できるスプリントステージとなる。
最も重要なのは、足だと思う。去年はワウト・ファンアールトとジュリアン・アラフィリップに合う足がなかった。今年は足が欲しい。
昨年のミラノ~サンレモは夏の暑い日だったこともあり、ボッジオの登りでついていけなかった。
今年は、足があるのでミラノ~サンレモも大丈夫だろう。
なによりも、この日は新たな歴史を作ったことのほうが大きい。
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