オーストラリア選手権タイムトライヤルは、ルーク・プラップ(InForm TMX Make)が驚きの勝利。
すでに、ワードツアーチームからの具体的オファーが届いている20歳の若者。このルーク・プラップがまたも見せてくれた。
オーストラリア選手権ロード
コースは11.6kmの周回コースを回る。昨年と同じコース設定で16周の185.6kmで争われる。
高低差はかなりあるが、厳しいというほどではない。3.5kmで5.1%の勾配をクリアーしていく。だが、何周もしていれば足がなくなるのは間違いない。
参加するワールドツアーチームの出場リストを見てみると
- キャメロン・マイヤー(Team Bike Exchange)
- ルーク・ダーブリッジ(Team Bike Exchange)
- アレクサンダー・エドモンソン(Team Bike Exchange)
- ルーカス・ハミルトン(Team Bike Exchange)
- カーデン・グローブス(Team Bike Exchange)
- ダミアン・ホーゾン(Team Bike Exchange)
- クリス・ハーバー(Team Jumbo-Visma)
- ジェームス・フェラン(EF Education – Nippo)
- セバスティアンバーウィック(Israel Start-Up Nation)
当然有利なのは、7名もメンバーを揃えてきたTeam Bike Exchangeであることは間違いない。単独で戦わないといけないクリス・ハーバーなどは逃げるしか勝ち目がないのでは。
リッチー・ポートは出てないですね。すでに欧州に渡ったのかな。
憲兵隊のライフルの銃声から75名がスタートした。結構観客はいてマスクしている人なんかはいなかったような。
Team Bike Exchangeがコントロールする集団飛び出したのは、ルーク・プラップ。またも20歳の若者が活躍する。結構リードしており、このまま独走勝利するのかと思ってしまうほど。
サントス・サイクリングフェスティバル総合2位。ウィランガヒルではリッチー・ポートに追いついて2位となった彼の力は本物だと言って良い。
ルーク・プラップの単独アタックに向かって、クリス・ハーパーがアタックをかける。後ろにはルーク・プラップのチームメイトがすかさずチェックにはいる。
ケランド・オブライエン(Kelland O’BRIEN)はルーク・プラップと同じInForm TMX MAKEなので、前は引かない。クリス・ハーパーは一人で引いて前においつくしか方法がない。
ルーク・プラップはまず、チームメイトとクリス・ハーパーに追いつかれてしまう。その後、更にセバスティアンバーウィック(Israel Start-Up Nation)が合流し先頭は4人に。
追走集団から遅れていた、キャメロン・マイヤーは単独で集団から飛び出し前を追う。すでにチームメイトはいない。
先頭集団は4人。
- 7 クリス・ハーバー(Team Jumbo-Visma)
- 9 セバスティアン・バーウィック(Israel Start-Up Nation)
- 46 ルーク・プラップ(InForm TMX Make)
- 47 ケランド・オブライエン(InForm TMX Make)
後ろの追走集団に、キャメロン・マイヤーが追いつく。残り17kmとなっており、前に追いつくには自分で引くしかない。タイム差は最大25秒まで広がり厳しい状況。
ここで先頭集団からクリス・ハーバーがアタックをかける。ルーク・プラップはチームメイトに任せて後ろで待機か。
ルーク・プラップはアタックをかけて、前にジョインしようと試みるが失敗。相手はワードチームのセバスティアン・バーウィック(Israel Start-Up Nation)なので追いつかれてしまう。
先頭を走るクリス・ハーパーと、ルーク・プラップは、少し離れている。ラスト1周だ。
クリス・ハーバーがアタックをかけたのかと思ったら、ちぎれていた~。
ケランド・オブライエン(InForm TMX Make)が、単独トップとなるが後ろに追いつかれそうだ。
後方から3人おいついてくるが、ワードチームのメンバーはいない。
4人が先頭となる。この時点では、InForm TMX Makeは二人となり有利だが。
追走集団には、ルーク・ダーブリッジが後ろから合流。Team Bike Exchangeが二人いるので追いつくだろう。これはキャメロン・マイヤーにとっては非常に心強いアシストが戻ってきたことになる。
ルーク・ダーブリッジの引きによって、ラスト4.8kmで一塊に。この中から勝者が生まれるのは間違いない。
先頭を走っていた65番のTimothy ROE (Cervelo-Tonsley Village)が落車。チャンスを逃してしまう。
最後の直線に入り、トラック選手でもあるケランド・オブライエン(InForm TMX Make)が早くもスプリント開始。
だが、最後は追い込んできたキャメロン・マイヤーが差し切る!
まさにギリギリでキャメロン・マイヤーが勝利した。なんとかワールドチームの面目を果たしたと言って良いだろう。
キャメロン・マイヤーは、これで2年連続のオーストラリアロードチャンピオンとなった。
周回を重ねるごとに、このままではいけないと思っていた。ルーク・ダーブリッジという最高のチームメイトが最後の最後に飛び出してきて、僕を助けてくれて、ラインまで連れてきてくれた。
それが今回の優勝につながったと思う。何度もスプリントをしてきたが、タイミングを合わせて奇跡を起こした。
ルーク・ダーブリッジが後ろから追いついていなければ、今回の勝利はなかったと言っても良いだろう。
Team BikeExchangeは、金曜日のクリテリウムでのカーデン・グローブスの勝利に続いて男子エリート2冠を達成した。ちなみにクリテリウムはUCI公認レースではない。
それにしても、InForm TMX Makeは4人というチーム人数で堂々とTeam Bike Exchangeと渡り合った。
ルーク・プラップの単独アタックから、チームメイトのケランド・オブライエンに引き継ぎ、見事に表彰台をゲット。もう少しスプリントを待っていれば、トラック選手であるケランド・オブライエンが勝利していたのではないかな。
追記
こちらのサイトでハイライト動画がみれます。
リザルト
ワールドチームの選手は、4人がトップ10入りした。
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 | MEYER Cameron | Team BikeExchange | 100 | 15 | 4:39:12 |
2 | O’BRIEN Kelland | InForm TMX Make | 75 | 10 | ,, |
3 | BOWDEN Scott | 60 | 7 | ,, | |
4 | WHITE Nicholas | Team BridgeLane | 50 | 4 | ,, |
5 | EWART Jesse | Team Sapura Cycling | 40 | 2 | ,, |
6 | WHELAN James | EF Education – Nippo | 30 | 1 | 0:04 |
7 | DURBRIDGE Luke | Team BikeExchange | 20 | ,, | |
8 | O’BRIEN Mark | InForm TMX MAKE | 10 | 0:08 | |
9 | ROE Timothy | 5 | 0:10 | ||
10 | HARPER Chris | Team Jumbo-Visma | 3 | 1:44 |
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