Alpecin-Deceuninckは、今シーズン最後のワールドツアーレース、ツアー・オブ・広西に出場しない。
スタートリストを見ていて不思議に思っていたのだけど、 通常、この場合、1ステージにつき10,000~40,000ユーロの罰金と、優勝者が獲得したUCIポイントと同数のUCIポイントが減点される。
6ステージあるので、最大24万ユーロ(約4,000万円)を支払わなくてはならない。 しかし、Alpecin-Deceuninckは心配する必要はない。その理由とは?
UCIの例外規定
UCIの規則によれば、ワールドチームは、全ての最高のカテゴリーのワールドレースに参加する義務がある。
参加が任意のワールドレースは
- ツアー・オブ・広西
- カデル・エヴァンス・グレートオーシャンレース
- オンループ・ヘットニュースブラッド
- UAEツアー
- ストラーデビアンケ
- ドワルス・ドール・フラーンデレン
- エッシュボルン・フランクフルト
ワールドチームはこれらのレースには、任意で参加することができる。
また、今週はAlpecin-Deceuninckに続いて、Groupama-FDJもツアー・オブ・広西のスタートリストから姿を消した。
過去にはすべてのワールドチームが参加しないこともあった。まあ、中国まで機材を運ぼうと思ったら莫大な輸送費もかかる。スタッフ、ライダーの宿泊代も膨大だ。ましてステージレースなので、費用は半端ない。
同様に今年、サントス・ツアー・ダウンアンダーの次に行われるカデル・エヴァンス・グレートオーシャンレースには、ワールドチームは10チームしか残らなかった。
オーストリアで開催される、サントス・ツアー・ダウンアンダーから連続して出場すると、宿泊費だけで2週間分くらい払わないといけない。
これでは、欧州に帰るチームがあるのも当然だ。選手は温かい地域で、レースと練習が出来るけど、予算には限りがある。
Alpecin-Deceuninckは、昨年の2023ツアー・オブ・広西ではトップ10入り3回。ドリース・デポンドがポイント賞を獲得し、山岳賞でも2位となっていた。
ドリース・デポンドは6ステージ中、5ステージで逃げていたのだから大活躍だった。
考えるに、Alpecin-DeceuninckはUCIポイントランキング8位、Groupama – FDJは10位。ツアー・オブ・広西で獲得できるUCIポイントがなくても、ワールドチームから降格することはない。
予算とそれに見合う成果を天秤にかけたのだろう。
ツアー・オブ・広西の賞金額
2024 Gree Tour of Guangxi 🇨🇳 official promotional video is available.
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しかし、ツアー・オブ・広西の賞金は結構いい。
レースの賞金総額は、すべての階級とステージ結果の合計で 128,000ユーロ(約2,100万円)。
総合優勝者には 20,000ユーロ(約320万円)、各ステージ優勝者には 4,000 ユーロ(約65万円)の賞金がある。
- 1位 20,000ユーロ(約320万円)
- 2位 9,000ユーロ(約150万円)
- 3位 4,000ユーロ(約65万円)
- 4位 2,000ユーロ(約32万円)
- 1位 4,000 ユーロ(約65万円)
- 2位 2,000ユーロ(約32万円)
- 3位 1,000ユーロ(約16万円)
- 4位 500ユーロ(約8万円)
これは、各ステージでもフニッシュまで足を緩めることはできない。賞金はスタッフと分配されるけど、それでも良い臨時収入となる。
今回のツアー・オブ・広西には、ワールドチーム16とIsrael – Premier Tech、Lotto Dstnyのプロチームが参加する。
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