ヘント〜ウェヴェルヘムは、スプリンターのクラシックとして知られており、風が決定的な役割を果たすこともある。Gent-Wevelgem in Flanders Fields ME(1.UWT)
石畳のセクターが後半に集中するが、ここで抜け出してもゴールまでに集団が追いついてくることが多い。昨年はビニヤム・ギルマイがアフリカ人で初めての勝利を飾り一躍スターダムとなったレースだ。
歴代優勝者
-
2022 ビニヤム・ギルマイ
-
2021 ワウト・ファンアールト
-
2020 マッズ・ピーダスン
-
2019 アレクサンダー・クリストフ
-
2018 ピーター・サガン
-
2017 グレッグ・ファンアーヴェルマート
-
2016 ピーター・サガン
-
2015 ルカ・パオリーニ
-
2014 ジョン・デゲンコルプ
-
2013 ピーター・サガン
-
2012 トム・ボーネン
イーペル~ウェヴェルヘム 260.9km
スタートは2003年からレース名のヘントでは始まっていない。
スタート地点のイーペルとゴールのウェヴェルヘムの距離は30km未満だが、ライダーは西フランダースの地域を回ってくる。
ルート上の最大の障害は、3回以上走るケンメルベルグだが、最後のケンメルベルグからゴールまでは34km。
少人数でのスプリントになると予測されるが果たしてどうなるだろう。
- Veurnestraat 残り140.4km
- Scherpenberg(シェルベルバーグ) 800m・9.1% 残り94.8km
- Baneberg(バネベルグ) 300m・10% 残り83.8km
- Monteberg(モンテベルグ) 1km・7.3%
- Kemmelberg(ケンメルベルグ) 2.5km・4.4%
- P. Hill 63
- P. Christmas Truce
- P. The Catacombs(カタコンベ)
- Monteberg(モンテベルグ) 1km・7.3%
- Kemmelberg(ケンメルベルグ) 2.5km・4.4%
- Scherpenberg(シェルベルバーグ) 800m・9.1%
- Baneberg(バネベルグ) 300m・10%
- Kemmelberg(ケンメルベルグ) 3km・4%
注目のライダーは
-
Intermarché – Circus – Wanty ビニヤム・ギルマイ、マイク・テウニッセン、タコ・ファンデルホールン
-
Soudal – Quick Step ティム・メルリエ、カスパー・アスグリーン、ファビオ・ヤコブセン、イヴ・ランパールトルト
-
Alpecin-Deceuninck ジャスパー・フィリップセン、セーアン・クラーウアナスン、ジャンニ・フェルメルシュ
-
Jumbo-Visma ワウト・ファンアールト、オラフ・コーイ、クリストフ・ラポルト、ネーサンファン・フーイドンク
-
AG2R Citroën Team スタン・デウルフ、オリバー・ナーセン
-
Trek – Segafredo ジャスバー・ストゥイヴェン、エドワード・トゥーンス、マッズ・ピーダスン
-
Astana Qazaqstan Team マーク・カヴェンディシュ
-
Bahrain – Victorious マテイ・モホリッチ、フレッド・ライト
-
BORA – hansgrohe サム・ベネット、ヨルディ・メーウス、ニルス・ポリッツ
-
Cofidis シモーネ・コンソンニ、マキシミリアン・ヴァルシャイド
-
EF Education-EasyPost アルベルト・ベッティオル
-
Groupama – FDJ シュテファン・キュング、アルノー・デマール
-
INEOS Grenadiers フィリッポ・ガンナ、ミハウ・クフィアトコフスキ、コナー・スウィフト、ベン・ターナー、マグナス・シェフィールド
-
Movistar Team イバン・ガルシア、フェルナンド・ガビリア
-
Team Arkéa Samsic ダニエル・マクレイ
-
Team DSM ジョン・デゲンコルプ
-
Team Jayco AlUla ディラン・フルーネウェーヘン、ゼネク・スティバル
-
UAE Team Emirates ティム・ウェレンス、パスカル・アッカーマン、マッテオ・トレンティン
-
Lotto Dstny カレブ・ユアン、アルノー・デリー
-
Israel – Premier Tech セップ・ファンマルク
-
Uno-X Pro Cycling Team アレクサンダー・クリストフ
-
TotalEnergies ピーター・サガン、アントニー・テュルジス
スタート
あいにくの雨の中スタート。
オフィシャルスタートからアタックがかかる。
14人の逃げ
後方からマイク・テウニッセン、グレッグ・ファンアーヴェルマートなどが追いついて14人となっている。
- マイク・テウニッセン Jumbo-Visma
- グレッグ・ファンアーヴェルマート AG2R Citroën Team
- エフゲニー・フェドロフ Astana Qazaqstan Team
- イエール・ワライス Cofidis
- ルイス・アスキー Groupama – FDJ
- ヨハン・ヤコブス Movistar Team
- イエンセ・ビエルマンス Team Arkéa Samsic
- エルマー・ラインダース Team Jayco AlUla
- ミラン・フレティン Team Flanders – Baloise
- アーロン・ファンパウク Team Flanders – Baloise
- ギヨーム・ファンケイルスブルク Bingoal WB
- ルカ・ヴァン・ボーベン Bingoal WB
- コリン・ジョイス Human Powered Health
- サンディ・デュジャルダン TotalEnergies
残り158kmで3分18秒差。
雨なので皆黒で誰が誰だかわからない。
残り140kmでINEOS Grenadiersのフィリッポ・ガンナが落車。右膝を打撲したようで押さえている。この後、フィリッポ・ガンナはリタイヤ。容態が心配される。
残り142kmで3分8秒差に。先頭はSoudal – Quick Stepのティム・デクレル。
EF Education-EasyPostのルーカス・ヴィシニオウスキーが落車。かなり痛そうだ。
残り137kmで2分42秒差に。INEOS Grenadiersも先頭に上がってくる。
先頭の顔ぶれは変わらない。リードをどこまで保てるか。
大きな落車。
- ジェイク・スチュワート (Groupama – FDJ)
- ピート・アレハールト (Cofidis)
- フレデリック・フリソン (Lotto Dstny)
- ジョナタン・ミラン (Bahrain – Victorious)
- ミハウ・クフィアトコフスキ (INEOS Grenadiers)
ミハウ・クフィアトコフスキが起き上がれない。結局サポートカーに乗った。
Bahrain Victoriousのジョナサン・ミランもバイク交換。
昨年の優勝者ビニヤム・ギルマイも落車。
なんとかビニヤム・ギルマイは、集団復帰を試みる。
残り90km。INEOS Grenadiersの先頭はコナー・スウィフト。
Alpecin-Deceuninckのジャスパー・フィリップセンがパンク。今日もデ・パンネのように強さを見せつけるか。
Kemmelberg(ケンメルベルグ) 2.5km・4.4%
さあ、集団が活性化。ワウト・ファンアールトは、少し後ろに見える。
追走集団が出来上がった。
逃げから切れたライダーを吸収。
かなりいいメンバーだ。
- ネイサン・ファンフーイドンク Jumbo-Visma
- マテイ・モホリッチ Bahrain Victorious
- ベン・ターナー INEOS Grenadiers
- フロリアン・フェルメルシュ Lotto-Dstny
- ミラン・フレティン Team Flanders – Baloise
メイン集団からファビオ・ヤコブセンがアタック!
ファビオ・ヤコブセンは追走集団に追いつくか。追走集団は10人となっている。
追走は、先頭まで20秒。INEOS Grenadiersのベン・ターナーが現在先頭。後ろは、フロリアン・フェルメルシュ。Alpecin-Deceuninckのセイアン・クラーウアナスンやJumbo-Vismaのクリストフ・ラポルトも追いついている。
P. Hill 63
ファビオ・ヤコブセンは中々おいつかない。結局、あと5秒まで迫って諦めた。
先頭からBingoal WBのギヨーム・ファンケイルスブルクがアタック!
昨年までAlpecin-Deceuninckに在籍。キャリア6勝のベテランだ。
それほど大きなリードは奪えない。
残り60km。誰もきてくれないので、ギヨーム・ファンケイルスブルクは足を止めた。
Lotto-Dstnyがパンクであわや落車しそうに。チームバイクでないShimanoのバイクに乗り換える。結局、メイン集団に吸収される。
ギヨーム・ファンケイルスブルクも追走に吸収される。
これはメイン集団が追いつきそうだ。タイム差は38秒となってきた。
Monteberg(モンテベルグ) 1km・7.3%
モンテベルグ前で集団が合流。TotalEnergiesのアントニー・テュルジスがアタックだ。
先頭で逃げていたギヨーム・ファンケイルスブルクは集団から遅れる。
アントニー・テュルジスの後ろにライダーは見えない。
Kemmelberg(ケンメルベルグ) 2.5km・4.4%
ワウト・ファンアールトがアントニー・テュルジスを捕まえる。
そのままワウト・ファンアールトが前を引く。
これはいつものパターンか。
これは、ワウト・ファンアールトとクリストフ・ラポルトのコンビだ。後ろは、カレブ・ユアン、パスカル・アッカーマンと続く。
あ~、これは行っちゃうよね。
追走がまとまった。
Bahrain Victoriousのマテイ・モホリッチがアタックだ。
11秒差だ。このまま行けるか。
追走がまとまらない。
ネーサンファン・フーイドンクが影のように張り付く。
残り44kmで33秒差に。
集団はTrek-SegafredoとBahrain Victoriousが引く。
Baneberg(バネベルグ) 300m・10%
55秒にひろがる。スプリンタークラシックではなかったのか?
集団はINEOS Grenadiersのベン・ターナーが先頭に。
ベン・ターナーが必死に引く。
Kemmelberg(ケンメルベルグ) 3km・4%
ワウト・ファンアールトが速い。
クリストフ・ラポルトがついていけない。
これはワウト・ファンアールトが待たないと。
ワウトは後ろを確認。まあ、下りで追いつく距離だ。
集団はAlpecin-Deceuninckのセーアン・クラーウアナスンが先頭に出る。
残り30km。タイム差は1分9秒と開く。
これは全員で引かないと追いつかない。
Lotto-Dstnyのフレデリック・フリソンは補給中。すでに1分34秒と広がった。
UAE Team Emiratesのミッケル・ビョーグが引くが、ずっとフタをしてるので先頭交代も出来ない。
残り1周
二人はスタート地点に帰ってきた。これを誰が想像しただろう。
残り18kmでタイム差は2分を越えた。もう決まりだ。
恐るべきワウト・ファンアールトのパワー。これはロンド・ファン・フラーンデレンも狙えるぞ。
前半頑張っていた、マテイ・モホリッチ、フロリアン・フェルメルシュ、ジャンニ・フェルメルシュが集団から切れている。
集団から、セップ・ファンマルクとマッテオ・トレンティンがアタックをかけるが決まらない。
常に、ネイサン・ファンフーイドンクが邪魔をしている。オラフ・コーイもいるし、Jumbo-Vismaのチーム力が凄い。
UAE Team Emiratesのミッケル・ビョーグ、BORA-hansgroheのニルス・ポリッツもアタックをかけるが決まらない。こんなことをしているとますますタイム差は広がる。
Bahrain Victoriousのマテイ・モホリッチは、残り5kmのカーブで落車。パンツが破けている。
UAE Team Emiratesのミッケル・ビョーグがまたもアタック。表彰台狙いだ。
残り3kmのゲートをくぐった。
ミッケル・ビョーグは逃げ切れるか。
Lotto-Dstnyのフレデリック・フリソンとIsrael – Premier Techのセップ・ファンマルクが追いついてきた。
クリストフ・ラポルトとワウト・ファンアールトはゴールの話し合い。
二人はゴール前から肩を叩きあって祝福。
これはクリストフ・ラポルトが先にゴールするようだ。
二人はバンザイゴールをきめる。
最後は、ワウト・ファンアールトがクリストフ・ラポルトの腰を少し押して、先にクリストフ・ラポルトがゴール。
この光景は2022 E3 サクソバンククラシックと全く同じ光景だ。前回はワウト・ファンアールトが先にゴールしたけど、今回はクリストフ・ラポルト。
残り52kmから二人で逃げを決めてしまうなんて。
二人はゴール後に抱き合う。なんて強いチームなんだ。
3位の表彰台獲得はIsrael – Premier Techのセップ・ファンマルク。
リザルト
クリストフ・ラポルトのコメント
フィニッシュまであと10kmのところで、ワウトに「”勝ちたいのか」と聞かれたんだ。何と答えていいかわからなかった。彼は本当に強く、私よりも強かった。だからこの勝利は、彼からの素晴らしいジェスチャーなんだ。
これで、前から言っていたヘント〜ウェヴェルヘムとツール・ド・フランスのステージを制することが出来ましたね。
そう、今、私はその両方を達成した。家族、妻、2人の小さな息子をとても誇りに思う。今はとても疲れているが、同時にとても幸せだ。
決勝はどんな感じでしたか?
ケンメルに入った瞬間、まだ50km以上あった。私たち2人は最後まで全力を尽くした。私はワウトのホイールの中にいて、すべてを捧げなければならなかった。寒さもあって、特別な気分だった。信じられないよ、これは。ワウトは偉大なチャンピオンだ。
2位のワウト・ファンアールトのコメント
フィニッシュまで 8~10kmの距離までフルスロットルで走った。あの時、勝利は自分たちの手にあると確信していた。金曜日に勝ったし、これからの試合に照準を合わせている。クリストフも病気のためにシーズンのスタートが困難だっ。彼はとてもチームプレーヤーなので、簡単な決断だった。
2022年の E3 Saxo Bank Classic での 2 人の強力なパンチを思い起こさせるゴールでしたね。
私たちは数日前にそれについて話していた。そんなことは二度と起こらないだろうとお互いに言い合っていたのだけど、数日後に全く同じことが起こった。
これがこの高いレベルで機能することは信じられないことだが、すべてのハードワークがここで発揮される。一緒にそれをするのはとてもいいことだ。
この和気あいあいの雰囲気はミラノ~サンレモの表彰式前とは全く違う(^^;
Rnk | Rider | Team | UCI | Time |
---|---|---|---|---|
1 |
LAPORTE Christophe
|
Jumbo-Visma | 500 | 5:49:39 |
2 |
VAN AERT Wout
|
Jumbo-Visma | 400 | ,, |
3 |
VANMARCKE Sep
|
Israel – Premier Tech | 325 | 1:56 |
4 |
FRISON Frederik
|
Lotto Dstny | 275 | ,, |
5 |
PEDERSEN Mads
|
Trek – Segafredo | 225 | ,, |
6 |
BJERG Mikkel
|
UAE Team Emirates | 175 | ,, |
7 |
RENARD Alexis
|
Cofidis | 150 | 2:04 |
8 |
KOOIJ Olav
|
Jumbo-Visma | 125 | ,, |
9 |
VAN POPPEL Danny
|
BORA – hansgrohe | 100 | ,, |
10 |
MCLAY Daniel
|
Team Arkéa Samsic | 85 | ,, |
11 |
ACKERMANN Pascal
|
UAE Team Emirates | 70 | ,, |
12 |
DEGENKOLB John
|
Team DSM | 60 | ,, |
13 |
NARVÁEZ Jhonatan
|
INEOS Grenadiers | 50 | ,, |
14 |
MERLIER Tim
|
Soudal – Quick Step | 40 | ,, |
15 |
TILLER Rasmus
|
Uno-X Pro Cycling Team | 35 | ,, |
16 |
VAN HOOYDONCK Nathan
|
Jumbo-Visma | 30 | ,, |
17 |
VERMEERSCH Florian
|
Lotto Dstny | 30 | ,, |
18 |
NAESEN Oliver
|
AG2R Citroën Team | 30 | ,, |
19 |
ARNDT Nikias
|
Bahrain – Victorious | 30 | ,, |
20 |
POLITT Nils
|
BORA – hansgrohe | 30 | ,, |
21 |
TRENTIN Matteo
|
UAE Team Emirates | 20 | 2:08 |
22 |
VAN MOER Brent
|
Lotto Dstny | 20 | 3:25 |
23 |
WRIGHT Fred
|
Bahrain – Victorious | 20 | ,, |
24 |
VERMEERSCH Gianni
|
Alpecin-Deceuninck | 20 | ,, |
25 |
WÆRENSKJOLD Søren
|
Uno-X Pro Cycling Team | 20 | 3:33 |
26 |
KIRSCH Alex
|
Trek – Segafredo | 20 | ,, |
27 |
SÉNÉCHAL Florian
|
Soudal – Quick Step | 20 | 3:35 |
28 |
VAN LERBERGHE Bert
|
Soudal – Quick Step | 20 | 3:40 |
29 |
MOZZATO Luca
|
Team Arkéa Samsic | 20 | 3:41 |
30 |
RUTSCH Jonas
|
EF Education-EasyPost | 20 | ,, |
コメント