プリモッシュ・ログリッチは、ブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージのゴール前で激しく転倒。
ブエルタを去らなければならなくなった。
この落車の原因について、プリモッシュ・ログリッチは、チーム公式サイトで詳細を語っている。原因となったのは、やはりBahrain Victoriousのフレッド・ライトとの接触が原因だ。
落車の原因について
テレビの映像では、ログリッチが前の選手のスリップストリームに入るために右にハンドルを切り、突然転倒する様子が映し出されていた。
フレッド・ライトの腕がログリッチのハンドルに接続されているのが、道路脇から撮影された写真に写っている。
ログリッチはステージを完走したものの、転倒による痛みを理由にレースを棄権した。骨折はしていない。
ログリッチは、Jumbo-Vismaの公式サイトで以下のように語る。
こんなことはあってはならないことだ。何事もなかったかのように、人々は素早く動き出す。私にとっては、それは当てはまらない。これは、私がこのスポーツを続けたい方法ではないし、それをはっきりさせたい。
少しは歩けるようになった。今のところ、それで満足している。クラッシュの後、物事を整理するのに時間がかかった。どうしてこんなことになってしまったのだろう、と。
私の結論は、この事故の起こり方は容認できない、ということだ。誰もが正しく見ていたわけではない。事故の原因は、悪路や安全性の欠如ではなく、ライダーの行動にあった。
背中には目がない。そうでなければ、大きく走っていただろう。後ろからライトがやってきて、いつの間にか私の手からハンドルを離したんだ。
少しは歩けるようになった。今のところ、それで満足している。
Jumbo-VismaのGMも言及
Jumbo-VismaGM、リチャード・プルッヘもまた、落車の原因をライトに求め、集団内の若いライダーたちから「敬意を払われていない」ことを言っている。
調査によると、約半数のケースでライダーの自転車走行が転倒の原因になっている。例えば、ブレーキではなく、突き進むなどだ。
どのライダーも勝ちたいという意志を持っているので、驚くことではない。私は、ブレーキをかけ、頭を使えと言いたいですね。
そのためには、意識と一貫したジャッジメントによって、行動を変える必要がある。ポーランドでの事件(2020年のファビオ・ヤコブセンとディラン・フルーネウェーヘンのクラッシュ)のすぐ後、ミラノ~サンレモでは3位と4位でうまくいかなくなりそうになった。
幸いなことに、それは良い結果に終わったが、その行為は罰せられないままだった。私たちはそれにきちんと対処しなければならない。
10年前は、若いライダーが敬意を示さず、無責任なリスクを負い、何でもかんでも押し通すので、年配のライダーが警鐘を鳴らしていた。
昔の若い者は、今の年配ライダーだ。しかし、私たちが一世代先にいるにもかかわらず、いまだに同じような議論を耳にすることがある。だから、それを変えなければならない。プリモシュが発言し、鏡を見て、ライダーの行動も名指ししているのは嬉しいことだ。
事故の映像が陪審員にもしっかりとわかるように残っていれば、審議の対象になっていた可能性がある。ただ、前からの映像だけでは落車の原因はすぐにはわからない。
現在の若い選手の走り方にも問題があるとも言える。サガンも前に、同じようなことを言ってますね。
コメント
ログリッチとマス、エヴェネプールの総合優勝争いを楽しみにしていただけにログリッチの落車は残念でした。
個人的な意見で申し訳ありませんが、中継されていた映像を見る限りはあの落車はログリッチの非が大きかったように思えます。
フレッドライトはログリッチと接触するまでは自分のラインを守っていましたし、あの場面でのログリッチの動きは2017年のツールドフランス第4ステージでカベンディッシュを落車させ失格になったサガンの動きと似ていたように思えます。
ライトはフェンス側に追いやられていたので、あの事故を回避するにはブレーキをかけるしかなく、
ライトがブレーキをかけていたならログリッチは斜行がとられ罰金等の軽いペナルティを課されていたでしょうし、仮に接触で落車していたのがライトだったならログリッチは失格になっていた可能性すらあったと思います。
今回は小集団でライトの後ろには誰もいなかったのでライトがブレーキをかけ事故回避するのが最善だったかもしれませんが、もしもライトの後ろに複数の選手がいたならブレーキをかけたために別の落車が発生することもあり得ました。
ログリッチは「僕は後ろに目がついているわけではない。そうであれば避けていただろう」と語っていましたが、後方を確認せずにスプリンターの番手に割り込むのがかなり危険なことぐらい本来分かっていたはずです。
ログリッチは小集団から離されないため、あるいはボーナスタイムのためにファンホッペルの番手につきたかったのでしょうし、一端横にズレた時に後方を確認する余裕もないほど極限の状況だったと思います。
一方ライトもゴールが目の前の状況でブレーキをかけるという判断を瞬時に下すのは難しかったと思います。
もちろんレース中の落車は減らせるように安全を重視するべきではありますが、今回の件は誰かに責任を求めることのできないレースインシデントだったと思います。
動画では前からの映像しかなので、後ろからフレッド・ライトがきたのかと思ってました。
確かに、プリモッシュ・ログリッチは、かなり大きく右にハンドルを切ってますね。後ろからの映像があれば良いのですけど。
色々な角度から実際に見てみないと良くわからないのかもしれません。
フレッド・ライトはすでにツイッターで、反論の意見を述べておりビデオリプレイも何度もチームで見たと。ログリッチは無理するべきできなかったですよね。
彼らを相手にあれだけ引いておいて、ボーナスタイムを取ろうというのも少し無理がある。それでも、スプリント出来る力があるのは人間技とは思えないほど。
最後まで戦うことなく去ってしまったのは、本当に残念でなりません。