2022ブエルタ・ア・エスパーニャで期待していたライダーの一人がTeam DSMのテイメン・アレンスマンだ。
第9ステージスタート時に、総合11位、このステージでは更に順位を上げると思っていたのだけど。
決定的な逃げに乗ったけれど、降りてしまう。だが、この判断は結果的に良い方向には向かわなかった。
チームの思惑が外れる
テイメン・アレンスマンは、激しいアタック合戦の末にようやく出来た逃げに乗れていた。
この時のメンバーは
- サムエーレ・バティステッラ Astana Qazaqstan Team
- エドアルド・ザンバニーニ Bahrain Victorious
- ディラン・ファンバーレ INEOS Grenadiers
- ルイス・メンチェス Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux
- フィリッポ・コンカ Lotto Soudal
- テイメン・アレンスマン Team DSM
- ジミー・ヤンセンス Alpecin-Deceuninck
- ロバート・スタナード Alpecin-Deceuninck
- ホセ・ディアス Burgos-BH
- ティボー・ゲルナレック Team Arkéa Samsic
逃げの中ではもっと良いタイムで、総合で3分18秒差だった。
だが、テイメン・アレンスマンはチームの判断で集団に戻っている。チームとしては、逃げが追われて、捕まるよりは、最後の登りで勝負することを選んだのだろう。
だが、チームの思惑は見事に外れる。
テイメン・アレンスマンは、最後の1級山岳レス・プラエレスの前に、テイオ・ゲイガンハート、クリス・ハーパーと絡んで落車してしまう。
画像はないけれど、この落車によりテイメン・アレンスマンは精神的に切れてしまうことに。
ゴール後にテイメン・アレンスマンはインタビューに以下のように答える。
何故、集団に戻る判断をしたのか?
どうして?そのほうがよかったと思うからだ。私たちはチームとして一緒にそれを決めた。それを決めたんだ。いいと思ったから集団に戻ったんだ。
しかし、ステージでは22位で、レムコから2分30秒遅れてますね。
最後の登りの直前に、INEOS Grenadiers のテイオ・ゲイガンハートと転倒したことは非常に残念だ。
私はそこに戻ってくるのに多くのエネルギーを浪費した。そうすることで、私は自分の限界を超えた。
それが、暑さのせいで、精神的にひびが入った理由だ。それに登りは、とても急だった。肉体的にひびが入ったというよりも、精神的にひびが入ったんだ。
今は最初に休息日があり、次に個人タイムトライアルがある。そして、私たちは見ていく。
インタビューでは集団に戻ったことをチームと一緒に決めたと4回も強調して言っている。
最終的に、逃げはルイス・メンチェスが最後まで逃げ切った。逃げのメンバーの中では最強であり、彼が勝つことを逃げのメンバーも知っていた。
だが、テイメン・アレンスマンが逃げに残っていたら、どう展開が変わっていただろう。ルイス・メンチェスはツールでも逃げに乗って総合順位を上げている。
今回もそうだ。ルイス・メンチェスは総合順位も上げている。
テイメン・アレンスマンも、逃げ続けていたら1分以上総合でタイム差を縮めていたことだろう。いや、もっと順位をあげる走りを見せていたかもしれない。
タラレバになるけど、今シーズン限りでチームを退団するかもしれないのだから、逃げにかけてみても良かったかもしれない。チームの指示が残念でならない。
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