2025 グランプリ・ド・ドナン パリ〜ルーベの弟分を制したのは、まさかの～

フランスのセミクラシック、グランプリ・ド・ドナン。正式にはGrand Prix de Denain – Porte du Hainaut(1.Pro)

2019年には、ノケレ・コールスで落車して救急車で運ばれたマチュー・ファンデルプールが、数日後にグランプリ・ド・ドナンで勝利している。

 

過去の優勝者は

• 2024    ヤニック・シュタイムレ
  
• 2023    フアン・モラノ
• 2022 　マキシミリアン・ヴァルシャイド
• 2021　ジャンパー・フィリップセン
• 2019　マチュー・ファンデルプール
• 2018　ケニー・デハース
• 2017　アルノー・デマール
• 2016　ダニエル・マクレー
• 2015　ナセル・ブアニ
• 2014　ナセル・ブアニ
• 2013　アルノー・デマール

 

ドナン～ドナン　197.4km

 

ヴァランシエンヌ区にある小さな工業都市、ドナンの周囲を巡る。スヘルデ川の西側を経由して周回コースに入る。

 

 

昨年と少しコースは変わっている。小さな工業都市ドナンの周りの4つの周回コースを通り抜けるコース。

特徴は何と言っても、後半100kmから始まる石畳のセクター。全部で13のセクターがあり、パリ～ルーベで使用される石畳もある。長いものは2,500mにもなる。

最後の石畳からゴールまでは、13kmあり集団の再編成は可能。石畳を生き残ったスプリンターの戦いとなる。

 

1. 残り3周
2. 残り2周
3. 残り1周
4. 13. Avesnes les Aubert-Carnieres (2300 m) ****
5. 12. Saint Hilaire les Cambrai-Viesly (2600 m) *****
6. 11. Saint Python-Saint Python (1500 m) ***
7. 10. Vertain-Saint Martin sur Ecaillon (2300 m) ***
8. 9. Capelle-Ruesnes (1600 m) ****
9. 8. Artres-Famars (1200 m) ****
10. 7. Maing-Querenaing (2500 m) *****
11. 6. Querenaing-Verchaing Maugre (1600 m) ****
12. 5. Monchaux sur Ecaillon-Maing (1600 m) ***
13. 4. Thiant-Haspres (1700 m) ****
14. 3. Avesnes le Sec-Hordain (1800 m) ****
15. 2. Mastaing-Mastaing (600 m) **
16. 1. Abscon-Abscon (1600 m) ****

※斜めの文字はパリ～ルーベで使用される石畳。

 

注目されるライダーは

• Q36.5 Pro Cycling Team　マッティオ・モスケッティ、ジャコモ・ニッツォーロ
• Team Visma | Lease a Bike
• UAE Team Emirates – XRG　フアン・モラノ、アントニオ・モルガド、フロリアン・フェルメルシュ
• Soudal Quick-Step　ルーク・ランペルティ
• Team Jayco AlUla　マキシミリアン・ヴァルシャイド
• Intermarché – Wanty　タコ・ファンデルホールン
• Decathlon AG2R La Mondiale Team　サム・ベネット、ドリース・デポンド
• Groupama – FDJ　ルイス・アスキー、オリヴェエ・ルガック
• Cofidis
• Bahrain – Victorious
• XDS Astana Team　ケース・ボル
• Alpecin – Deceuninck　ジャンニ・フェルメルシュ、ティモ・キーリッヒ
• Arkéa – B&B Hotels　ルーカ・モッツァート、アモリ・カピオ
• Lotto　ミラン・メンテン、アルノー・デリー、アレック・セガート
• Team TotalEnergies　アントニー・テュルジス

 

4人の逃げ

4人が逃げている。

1.  ロリー・タウンゼント (Q36.5 Pro Cycling Team)
2.  アーロン・ゲイト (XDS Astana Team)
3.  クエンティン・ベッツァ (Wagner Bazin WB)
4.  ケヴィン・アヴォワンヌ (Van Rysel Roubaix)

 

9. Capelle-Ruesnes (1600 m) ****

先頭は、4つ星のセクターに。ロリー・タウンゼントが先頭。

 

残り62.5km。タイム差は1分。

 

先頭から切れたVan Rysel – Roubaixのライダーが集団に捕まる。

 

先頭は二人となった。

1.  ロリー・タウンゼント (Q36.5 Pro Cycling Team)
2.  アーロン・ゲイト (XDS Astana Team)

 

残り57.2km。集団が後ろに見えてくる。

 

なんと先頭を走っていたQ36.5 Pro Cycling Teamのロリー・タウンゼントはパンク。

 

先頭を走っていたXDS Astana Teamのアーロン・ゲイトは追走集団に吸収される。23人。

 

8. Artres-Famars (1200 m) ****

UAE Team Emirates XRGのフアン・モラノが先頭。

 

UAE Team Emirates XRGのミッケル・ビョーグが先頭集団を引っ張り、TotalEnergiesのアントニー・テュルジスにスイッチ。

 

こちらはメイン集団。

 

7. Maing-Querenaing (2500 m) *****

ここもパリ～ルーベで使われる石畳だ。

 

Groupama – FDJのルイス・アスキーが集団から抜け出した。

 

Team Jayco AlUlaのマキシミリアン・ヴァルシャイドがパンク。

 

6. Querenaing-Verchaing Maugre (1600 m) ****

先頭は4つ星に。

 

先頭は10人に。UAE Team Emirates XRGはフロリアン・フェルメルシュ。

 

先頭のリードは11秒。Alpecin-Deceuninckは、ジャンニ・フェルメルシュとデル・グロッソが乗っている。

 

5. Monchaux sur Ecaillon-Maing (1600 m) ***

こちらは追走から見た先頭集団。

 

Team Visma | Lease a Bikeからは、マシュー・ブレナン。

 

Lottoからは、アレック・セガートとブレント・ファンムール。

 

4. Thiant-Haspres (1700 m) ****

4つ星に。追走とは17秒差。

 

追走と24秒差となる。

 

Unibet Tietema Rocketsからも二人乗っている。

 

メイン集団から抜け出していたBingoal Pauwels Sauces WBのイェンス・レインダースが捕まる。

 

3. Avesnes le Sec-Hordain (1800 m) ****

30秒差で、セクター3に突入。

 

Alpecin-Deceuninckのティボール・デル・グロッソがパンク。2年連続のシクロクロス世界選手権U23王者だ。

 

ジャンニ・フェルメルシュは最後尾でティボール・デル・グロッソを待っている。

 

Decathlon AG2R La Mondiale Teamからはドリース・デポンドが乗っている。残り18kmで30秒差。

 

ジャンニ・フェルメルシュは、ティボー・デル・グロッソが追いつかないので先頭交代に入る。

 

2. Mastaing-Mastaing (600 m) **

残り13.4km。あと2つのセクターのみだ。

 

Decathlon AG2R La Mondiale Teamのドリース・デポンドがアタック。しかし、これは決まらない。

 

先頭はTotalEnergiesのアントニー・テュルジスが切れており8人に。

 

1. Abscon-Abscon (1600 m) ***

最後のセクターに。

 

残り7.6kmで40秒差。このタイム差を維持できるか。

 

残り4.4km。Lottoから攻撃を仕掛けるが決まらない。もう、この中から勝者が出るのを知っている。

 

残り3.8km。はやくも牽制だ。

 

残り3.3km。Lottoのアレック・セガートがアタックするが決まらない。

 

残り2.3km。フロリアン・フェルメルシュが仕掛ける。

 

残り1.8km。ドリース・デポンドも仕掛けるが決まらない。

 

残り1km。

 

ゴール手前でジャンニ・フェルメルシュが先頭に。

 

後ろは、Team Visma | Lease a Bikeのマシュー・ブレナン。

 

マシュー・ブレナンが追い込む。

 

マシュー・ブレナンがジャンニ・フェルメルシュを抜いた!

 

マシュー・ブレナンが伸びる。

 

マシュー・ブレナンはゴール前からガッツポーズ。

 

見事な足を見せた～!

 

マシュー・ブレナンは、ベテランぞろいのメンバーを寄せ付けなかった。ツアー・ダウンアンダーでは開幕ステージで2位に入り、オンループ・ヘットニュースブラッドではアタックを仕掛け、最近ではフランスで1.2レースを2勝している。

19歳の英国人は、8人の小集団のスプリントを見事に制してみせた。今年ワールドチームに開発チームから昇格。これがプロ初勝利となった。

 

リザルト

優勝したTeam Visma | Lease a Bikeのマシュー・ブレナン

決勝に臨むにあたって、自分が一番速いことはわかっていたし、自信もあった。

チームは、エースとして走らせたんですね。

間違いなくそれを狙っていた。 チームも自信を持っていて、常に上位をキープしてくれた。 ここで勝てて本当にうれしい。

ポー、最後はアタックしたい選手たちがたくさんいて大変だったけど、うまくいったよ。 これ以上のシーズンは望めないし、この調子が続くことを願っている。

 

2位　Alpecin-Deceuninckのジャンニ・フェルメルシュ