2024 ジロ・デ・イタリア第2ステージ オロパの頂上を制したのは?

第1ステージでは、 INEOS Grenadiersのヨナタン・ナルバエスがタデイ・ポガチャルの登りのアタックを防ぎ切り、スプリントで勝利した。

 INEOS Grenadiersは、マリアローザを守る走りとなる。第1ステージの集団コントロールでチームメイトを消耗したUAE Team Emiratesにとっては助かるだろう。

最後の登りまで、アシストを温存することができる。勝利に飢えるタデイ・ポガチャルが爆弾を落とすのは間違いない。

 

第2ステージ　サン・フランセスコ・アル・カンポ～サントゥアリオ・ディ・オロパ　161km

 

スタートは、トリノ北方の自治体、サン・フランチェスコ・アル・カンポ。そこからプロトンは北東に161km走り、オロパの頂上でゴールする。

 

 

序盤は平坦。逃げは、できるだけタイム差を稼ぎたいところだ。ただ、前半には獲得すべきポイントがないのが残念。決戦はオロパの登りだ。

 

1級山岳サンクチュアリ・オブ・オロパ

 

山には巡礼の重要な場所であるオロパ大聖堂がある。序盤は緩やかだが、ゴール手前になるにつれて厳しくなる。

近隣のすべての道はオロパにつながっているともいわれており、ここでは名勝負が繰り返されている。最速で駆け上がるのは誰だろうか?

 

1. スプリントポイント　Valdengo
2. スプリントポイント　Crocemosso
3. 3級山岳　Oasi Zegna (5.5 km・5.2%)
4. 3級山岳　Nelva (5 km・5.4%)
5. スプリントポイント　Biella
6. 1級山岳　サンクチュアリ・オブ・オロパ (11.8km・6.1%)

 

スタート前

ヨナタン・ナルバエスはマリアローザを第2ステージでも守れるのだろうか。最後の登りにかかっている。

 

第2ステージスタート時の4賞ジャージ着用者は

• 総合　ヨナタン・ナルバエス　 INEOS Grenadiers
• ポイント賞　フィリッポ・フィオレッリ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè
• 山岳賞　リリアン・カルメージャヌ　Intermarché – Wanty
• 新人賞　アレックス・ボーダン　Decathlon AG2R La Mondiale Team

第1ステージの残り30kmで落車したTeam Visma | Lease a Bikeのロベルト・ヘーシンクは、手首の骨折となりDNS。

 

オフィシャルスタート。

 

ポイント賞のフィリッポ・フィオレッリが猛烈にアタック。

 

すぐに6人が飛び出す。

 

Cofidisは二人いるぞ。

 

しかし、後ろから追走が止まらない。

 

あ～、後ろが追いついてしまった。名前を書いている最中にもう逃げは消滅だ。

 

完全に集団とつながってしまう。

 

今度は、Astana Qazaqstan Teamのクリスティアン・スカローニがアタック!

 

クリスティアン・スカローニに、数人が追従する。

 

これは決まったか。VF Group – Bardiani CSF – Faizanèが二人入った逃げが出来上がった。

 

集団は完全にまったり。

 

5人の逃げ

5人のメンバーは

1. クリスティアン・スカローニ　Astana Qazaqstan Team
2. アンドレア・ピッコロ　EF Education-EasyPost
3. ダヴィテ・バイス　Team Polti Kometa
4. フィリッポ・フィオレッリ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè
5. マーティン・マーセルージ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè

 

タデイ・ポガチャルは、Movistar Teamのフェルナンド・ガビリアと話ししながら走っている。カメラはトレードマークのヘルメットから出ている髪の毛をアップで写していた。

 

Tudor Pro Cycling Teamのフロリアン・ストークがパンク。

 

集団先頭 INEOS Grenadiersのコナー・スウィフト。UAE Team Emiratesはアシスト温存となる。

 

残り133.4kmで3分33秒と開く。

 

ゲラント・トーマスは、集団最後尾のあたりを走っている。

 

UAE Team Emiratesは、ルイ・オリヴェイラを集団けん引に送った。今日もタデイ・ポガチャルが攻撃するという合図だ。

 

逃げにのるダヴィテ・バイスは、2023ジロ・デ・イタリア第7ステージで逃げ切り勝利している。

 

プロでの勝利はジロだけだが、それで十分だ。

 

スプリントポイント　Valdengo

先頭はフィリッポ・フィオレッリ。

 

集団の先頭はAlpecin-Deceuninckのカーデン・グローブスが獲得。

1. フィリッポ・フィオレッリ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè　12ポイント
2. ダヴィテ・バイス　Team Polti Kometa　8ポイント
3. マーティン・マーセルージ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè　6ポイント
4. クリスティアン・スカローニ　Astana Qazaqstan Team　5ポイント
5. アンドレア・ピッコロ　EF Education-EasyPost　4ポイント
6. カーデン・グローブス　Alpecin-Deceuninck　3ポイント
7. オラフ・コーイ　Team Visma | Lease a Bike　2ポイント
8. カレブ・ユアン　Team Jayco AlUla　1ポイント

 

集団で落車。

•  オラフ・コーイ (Team Visma | Lease a Bike)
•  二コラ・コンチ (Alpecin – Deceuninck)
•  フィリッポ・ザナ (Team Jayco AlUla)
•  エディ・ダンバー (Team Jayco AlUla)

 

Team Jayco AlUlaのエディ・ダンバーは走れるか。

 

Team Visma | Lease a Bikeのオラフ・コーイも落車してしまった。

 

エディ・ダンバーとオラフ・コーイは集団に復帰中。

 

登りとなりTeam Visma | Lease a Bikeのエドアルド・アッフィニが切れそう。

 

スプリントポイント　Crocemosso

フィリッポ・フィオレッリがトップ通過。

 

集団はカレブ・ユアンがトップ通過。

1. フィリッポ・フィオレッリ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè　12ポイント
2. アンドレア・ピッコロ　EF Education-EasyPost　8ポイント
3. ダヴィテ・バイス　Team Polti Kometa　6ポイント
4. クリスティアン・スカローニ　Astana Qazaqstan Team　5ポイント
5. マーティン・マーセルージ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè　4ポイント
6. カレブ・ユアン　Team Jayco AlUla　3ポイント
7. ダニー・ファンポッペル　BORA-hansgrohe2ポイント
8. カーデン・グローブス　Alpecin-Deceuninck　1ポイント

 

先頭からアンドレア・ピッコロがアタック。

 

追走は34秒離された。

 

Team Visma | Lease a Bikeのアッティラ・ヴァルテルが落車だ。

•  ケヴィン・ヴェルマーケ (Team dsm-firmenich PostNL)
•  アッティラ・ヴァルテル (Team Visma | Lease a Bike)

 

3級山岳　Oasi Zegna (5.5 km・5.2%)

ラファウ・マイカが、タデイ・ポガチャルの前でリード。

 

アンドレア・ピッコロはいいペースで逃げ続けている。

 

フィリッポ・フィオレッリはきれて、集団から追走にでたCofidisのハリソン・ウッドに抜かれる。明日もポイント賞ジャージを着て走れるので、逃げ続ける必要がない。

 

アンドレア・ピッコロが山岳ポイントをクリアー。山岳ポイントを加算していく。

1. アンドレア・ピッコロ　EF Education-EasyPost　9ポイント
2. マーティン・マーセルージ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè　4ポイント
3. クリスティアン・スカローニ　Astana Qazaqstan Team　2ポイント
4. ダヴィテ・バイス　Team Polti Kometa　1ポイント

 

集団から抜け出していたハリソン・ウッドが集団に捕まる。

 

下りではフィリッポ・ガンナが集団を引いている。

 

3級山岳　Nelva (5 km・5.4%)

追走の3人は、まだ集団まで1分程度のタイム差を保っている。

 

アンドレア・ピッコロは、集団まで2分16秒リードしている。

 

追走からダヴィテ・バイスが落ちた。追走は二人に。

1. マーティン・マーセルージ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè　
2. クリスティアン・スカローニ　Astana Qazaqstan Team　

 

ゲラント・トーマスがヨナタン・ナルバエスの前で走っている。

 

落車か。

 

ドメニコ・ポッツォヴィーヴォは、ディレーラーが壊れてバイクを待っている。昨日も落車しておりついていない。

 

アンドレア・ピッコロがトップ通過。

 

追走はクリスティアン・スカローニ単独となっている。

 

クリスティアン・スカローニが1分7秒差で通過。

1. アンドレア・ピッコロ　EF Education-EasyPost　9ポイント
2. クリスティアン・スカローニ　Astana Qazaqstan Team　4ポイント
3. マーティン・マーセルージ　VF Group – Bardiani CSF – Faizanè　2ポイント
4. フィリッポ・ガンナ　 INEOS Grenadiers　1ポイント

 

下りでクリスティアン・スカローニが追いついたが、集団が後ろまできた。

 

二人は集団に捕まった。これで逃げはアンドレア・ピッコロ単独に。

 

タデイ・ポガチャルがパンクでサポートカーを呼んでいる。前輪のパンクだ。

 

前輪のタイヤから、シーラントが噴出した。

 

あっとカーブで滑ってしまった。

 

タデイ・ポガチャルはバイク交換。

 

スプリントポイント　Biella

アンドレア・ピッコロがスプリントポイントを通過。

1. アンドレア・ピッコロ　EF Education-EasyPost　3秒
2. ゲラント・トーマス　 INEOS Grenadiers　2秒
3. フィリッポ・ガンナ　 INEOS Grenadiers　1秒

 

タデイ・ポガチャルは前を追う。

 

チームメイトが前で待っていた。

 

タデイ・ポガチャルは、二人にひかれて集団先頭に戻っていく。

 

1級山岳　サンクチュアリ・オブ・オロパ (11.8km・6.1%)

アンドレア・ピッコロがオロパに挑む。

 

タデイ・ポガチャルは、もう先頭まで戻ってきた。

 

残り7.2km。ここから集団を絞っていくのか。

 

アンドレア・ピッコロの後ろに集団が迫る。

 

この後、アンドレア・ピッコロは捕まる。

 

UAE Team Emiratesの加速に、Soudal – Quick Stepのジュリアン・アラフリップも切れている。

 

残り4.9km。ラファウ・マイカが先頭を引いている。

 

 

ラファウ・マイカが、タデイ・ポガチャルを引いている。

 

残り4.5kmでラファウ・マイカが外れた。

 

これを合図にタデイ・ポガチャルがアタック!

 

後ろはDecathlon AG2R La Mondiale Teamのオコナーだ。

 

3番手にゲラント・トーマス。

 

4番手にマリアローザのヨナタン・ナルバエスがいるが、切れてしまった。

 

あ～、ベン・オコナーが切れた～。

 

 

タデイ・ポガチャルが飛び始めた。

 

後ろに見えない。

 

ベン・オコナーとゲラント・トーマスが追走に。

 

総合エースがバラバラに崩壊している。

 

残り2.5km。すでに追走を24秒引き離した。

 

ベン・オコナーとゲラント・トーマスに、Team Visma | Lease a Bikeのシアン・エイテブルックスが追いつく。

 

ゲラント・トーマスのグループに後続が追いついた。

 

ダニエル・マルティネスがアタック!

 

残り2km。リードが30秒に広がる。

 

ダニエル・マルティネスのアタックに、ベン・オコナーが切れそうだ。

 

ベン・オコナーはきれてしまった。

 

マリアローザのヨナタン・ナルバエスは完全に遅れてしまった。

 

タデイ・ポガチャルがゴールエリアに。

 

いつもに増して髪がヘルメットからはみ出している。加速を表しているのか。それとも、怒髪天を衝くという感じで気迫でこうなっているのか。

 

タデイ・ポガチャルは、ジロ初出場で初めてのステージ優勝に。

 

そして、マリアローザも獲得だ。

 

あらためて登りでは誰も寄せ付けないことが判明した。パンクして遅れても全く問題がない。

 

ステージ2位には、BORA-hansgroheのダニエル・マルティネス。3位にゲラント・トーマスが入っている。この結果ゲラント・トーマスが総合2位に上がった。

驚きは、5位にBORA-hansgroheのフローリアン・リポウィッツが入ったことだ。エースのダニエル・マルティネスをアシストしての結果なので凄いことだ。

 

リザルト

タデイ・ポガチャルのコメント

ツールでステージ優勝した後、これは私の夢のひとつだった。ジロではステージ優勝を逃しただけ。それを達成したライダーはあまりいないし、サイクリング界では大きなことなんだ。だからこれは素晴らしいことなんだ。

登りの直前、タイヤがパンクし、バイク交換のためにブレーキング中に転倒してましたが、焦りましたか?

かなり冷静だった。道路の穴にぶつかったんだ。ホイールも壊れたと思う。コーナーの手前で止まりたくて、コーナーの後ではなかったから、ちょっと混乱した。

でも車の中では、コーナーの後じゃないとダメだと叫んでいた。それで混乱してしまったけど、大事には至らなかった。チームは僕をうまく戻してくれた。

フィニッシュから5キロ地点で早くも加速しましたね。

計画では4.5〜3.5kmだった。僕もチームメイトも、上りのことはよく知らない。どこで加速すべきかを推測するのは難しい。それでも僕たちはよくやったよ。

今後数日間、ピンクのジャージも確実なようだ。これからのステージでは、スプリンターたちの出番ですからね。

今日はステージ優勝して、脚を試したかった。夢はピンクを取ることだった。今はもう少しリラックスしてチームと一緒に走れるし、スプリントでも安全な走りを心がけたい。

 

ステージ2位のダニエル・マルティネスのコメント

結局のところ、僕らはうまくやったよ。総合でもかなりリードしている。これが僕らが求めていたものだった。フィーリングはいい。この結果は自信と士気を高めてくれる。それは間違いない。ジロの大部分はまだ先にあるからね。

 

ステージ3位で総合2位となったゲラント・トーマスのコメント

この結果には満足しているのだろうか？

そうだね、昨日ほどフィーリングは良くなかった。昨日はもう少し爆発力を感じたけど、2日目は大丈夫だった。このままいいレースができるといいね。 でも、タデイは……そう、彼はタデイなんだ。

タデイのアタックは予想していた。でも、このままだと爆発してしまうと思ったんだ。ベン・オコナーのホイールにしばらくの間しがみついていたのは悪かったけど、本当に限界だった。

挽回しなければならなかった。その後、後ろから集団が来たから、スプリントでいいポジションを取ろうとしたんだ。

チームはジャージを守りたかったのだろうか？

そうしたかったけれど、プロトンでコントロールしたのは、先頭に立つためだった。決勝までのテクニカルな展開でトラブルに巻き込まれないようにしたかったんだ。

 

第2ステージ　リザルト

総合

タデイ・ポガチャルは、2日目で早くもマリアローザだ。

ポイント賞

山岳賞

新人賞