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世界選手権にまさかのマッサージ師が出場へ スロバキア代表の異例の決断

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2026年9月27日にカナダ・モントリオールで行われる世界選手権男子エリート・ロードレースで、スロバキアから異例の選手がスタートする。

その選手は、現在スロバキア代表チームのマッサーを務める28歳のウラジミール・コヴァチク(Vladimír Kováčik)。

2016年にはDukla Banská Bystricaで走っていた元ロード選手で、その後はスロバキア代表チームのスタッフとして活動している。

 

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9年間レースから離れていた元選手

 

スロバキア代表として登録されたのは、現在トップレベルで競技を続ける選手ではなく、代表チームのマッサーを務めるウラジミール・コヴァチク(Vladimír Kováčik)だ。

スロバキアには今回の世界選手権男子エリート・ロードレースで4つの出場枠が与えられていた。しかし、9月11日の登録期限までに出場できる選手を揃えることができなかった。

  • マティアス・シュヴァルツバッハー(EF Education-EasyPost)は負傷
  • ルカーシュ・クビシュ(Unibet Rose Rockets) 過密スケジュール
  • マルティン・スヴルチェク(Soudal – Quick Step)も健康上の問題で欠場

このままでは、スロバキアは男子エリート・ロードレースに誰も送り出せない状況だった。

しかし、世界選手権への不参加は、単に1大会を欠場する以上の問題につながる。

スロバキアが男子エリートのロードレースに出場しなければ、翌シーズンの国内選手権がUCIのBカテゴリーへ降格する可能性があり、国内選手権で獲得できるUCIポイントが減少することになる。

そして2027年は、2028年ロサンゼルス五輪の自転車競技出場枠を争う重要なランキング期間となる。

スロバキア代表のヤクブ・ヴァンチョ監督は、世界選手権への参加を成立させるため、異例の解決策を選択した。

それが、代表チームのマッサーであるウラジミール・コヴァチクを選手として登録することだった。

ウラジミール・コヴァチクは1997年12月12日生まれの28歳。2016年にはDukla Banská Bystricaに所属し、その後も2017年までレースに出場していた。

ProCyclingStatsにも2016年と2017年の競技記録が残っており、2017年のスロバキア選手権タイムトライアルでは32位となっている。

その後、競技者としてのキャリアを離れ、現在はスロバキア代表チームのマッサーを務めている。

ヤクブ・ヴァンチョ監督は、今回の出場について「形式的なもの」と説明している。

スロバキアが狙うのは、ウラジミール・コヴァチクによるレース結果そのものではない。

世界選手権に選手を送り出したという事実を残すことで、スロバキアがUCIポイントを獲得できるカテゴリーを維持し、将来の代表選手たちが五輪出場枠を争うためのランキング上の不利益を避けることが目的だ。

ヴァンチョ監督は、今回の措置について、将来のスロバキア代表を担う選手たちのためだと説明している。

欠場することになったルカーシュ・クビシュも、スロバキア自転車連盟が問題を解決したことを歓迎している。

クビシュは、世界選手権を走れないことを残念に思う一方で、将来の五輪出場枠争いに向けて重要になるポイントを守るため、連盟が解決策を見つけたことを喜んでいるとコメントしている。

女子エリートでもスロバキア代表はメンバー変更を余儀なくされた。負傷したノラ・イェンチュショヴァーに代わり、マウンテンバイクを中心に活動するテレザ・クルニツカーが出場する。

U23女子で世界王者となったヴィクトリア・クラドニョヴァーも、テレザ・クルニツカーとウラジミール・コヴァチクの出場によって、将来につながる重要なポイントを失わずに済むことを歓迎している。

 

9年間近く本格的なロードレースから離れていた元選手が、今度はスタッフではなく選手として世界選手権のスタートラインに立つ。

スロバキアにとってウラジミール・コヴァチクの役割は、世界のトップ選手と勝敗を争うことではない。

自らがスタートすることで国のUCIランキングに関わるポイントを守り、次世代の選手たちが2028年ロサンゼルス五輪を目指すための環境を維持することにある。

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