今シーズンも圧倒的な強さで世界を席巻したタデイ・ポガチャル。
レース中も笑顔を見せ、アタックを楽しむかのような彼のスタイルは天才と評されがちだが、その裏には想像を絶するハードワークがある。
それを語るのは、UAE Team Emirates – XRGのチームメイトで、フロリアン・フェルメルシュ。ポガチャルの練習の凄まじさと二面性について語っている。
練習強度がバカげている
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フロリアン・フェルメルシュは、ポッドキャストDe Rode Lantaarnに出演し、タデイ・ポガチャルと共に過ごした経験について語っている。それによると
今シーズンからUAE Team Emirates – XRGに加入して、タデイ・ポガチャルとチームメイトになりましたね。近くで見る彼はどんな人物ですか?
自転車を降りれば、本当に普通のナイスガイだよ。すごく地に足がついていて、気取ったところなんて全くないんだ。 でも、ひとたび自転車にまたがると……彼は完全に変貌する。
キラーであり、カニバル(人食い)になるんだ。
人食いとはメルクスのような表現ですね。トレーニングもやはり特別なのでしょうか?
ああ、衝撃的だったよ。12月の最初のトレーニングキャンプでのことだ。 僕はクラシック班のグループで走っていたんだけど、タデイがいるツール・ド・フランス班のグループのデータを見たら、僕らよりも毎日平均時速が2kmも速かったんだ。
プロのクラシック班より2kmも?
そうなんだよ(笑)。僕らだって十分に速く走っていると思っていたのにね……。レベルが違った。
その後、高地合宿でも一緒だったそうですね。
シエラネバダでの高地合宿で、彼と2週間、毎日一緒にトレーニングをする機会があったんだけど……そこで彼がどれほど馬鹿げているほどハードに走っているかを目の当たりにしたよ。
単に距離を長く乗るだけじゃない。その強度が凄まじいんだ。常軌を逸しているよ。
それだけ追い込んでいるのに、レースでは笑顔を見せています。メンタルの切り替えはどうなっているんですか?
彼はいつ楽しむべきか、そしていつ真剣になるべきか、そのスイッチの切り替えを完璧に心得ているんだ。 例えば、ストラーデ・ビアンケの前日のことだ。
タデイが突然「みんなでサッカーをしよう」と言い出したんだ。
レース前日にサッカーですか?
そう。僕たちはホテルの庭で、スタッフやマッサーも交えて1時間ほど本気でサッカーを楽しんだ。それがチームの結束を本当に高めてくれたんだと思う。
そうやってリラックスした翌日に、あのような歴史的な独走勝利を決めるんだからね。本当に信じられない男だよ。
やはり練習で全力を出してないとレースでも中々自分の力以上は出ない。普段の練習もかなり凄まじいのだろう。それでいて回復能力が抜群なのだから強いはずだ。


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