Specializedの新型2023 Specialized Diverge STRグラベルバイクの登場だ。全く新しいタイプのFutureshockシートチューブと、フレックスを制御する油圧トップチューブモーション ダンパーを追加している。
フロントのステアチューブFutureshockと組み合わせることで、バイクはライダーをチャタリングの上に浮かせ続け、よりスムーズで速いライドを実現する。
デザインはワイルドで、シートチューブのほぼ全長を活用してフレックスを提供し、多くの移動を可能にしている。
ここでは特に特徴的な、リアのFutureshockについて紹介。
Specialized Diverge STR
最大の特徴はリアのFutureshock。改良を重ねるために多くのプロトタイプが作成された。
一つ紹介するとこんな感じ。

Image credit: Specialized
上記写真のシステムは、かなり有効だけど、重量もかさばり複雑すぎる。また調整機能を備える必要もあった。
公式サイトでは、これまでのプロトタイプの写真も掲示されている。
開発には3年、約350のフレームポストサンプル、文字通り数百万回のテストサイクルを経て完成したのが今回のリアFutureshockだ。
リアFutureshockの仕組み
リアのFutureshockは、シート チューブの内側にある複合フレーム ポストで構成されている。フレーム ポストには前後に動く機能があり、シートチューブの軸に沿ってサドルを効果的に30mm前後に動かす。
動きは、トップチューブに収まるエアショックによって減衰および制御され、テンドンと呼ばれる曲げ可能で頑丈なアルミニウム片を介してフレームポストに接続されている。

Image credit: Specialized
フレームポストは、いわばバネの役割を果たしている。
Specialized は、さまざまなライダーの体重とフレーム サイズに合わせて、それぞれ異なるレイアップを備えた9種類のフレームポストを製造。
各バイクフレームサイズには2つの異なるフレームポストが付属しており、各ポストの側面はより硬く柔軟性があり、ライダーの好みに合わせて調整できる。

Image credit: Specialized
A.) 後輪がバンプに遭遇すると、上に移動
B.) フレーム ポストがスプリングとして機能し、それに応じて後方および下に移動
C.) 進行方向は、車輪の経路と等しく、反対側となる
D.) エアショックダンパーは、フレームポストの前後の動きを制御し、サドルの高さと位置を同じに維持しながら、サドルでライダーにスムーズな乗り心地を提供する。
リアFutureshockは調整可能で最大30mmのトラベルを提供。リバウンドを制御する油圧ダンピングを備えている。

ダイヤルでトップチューブのダンパーを調整 Image credit: Specialized
ダンパーの調整はさらに簡単で、トップチューブには、ライディング中に切り替えることができる3つのレベルの圧縮ダンピングを提供する小さなレバーがある。
リバウンド速度は、トップチューブのベースの穴から六角レンチで調整可能。

Image credit: Specialized
システム全体の重量は400g。塗装済みの56cmのフレームで、ハードウェアを除いた重量は 1,100g。
56cmのS-Works Diverge STRの重量は8.5kg。フレーム ポスト自体は「無限の寿命」を持っていると言われ、一般的にシステム全体が通常の砂利汚れから保護されており、長持ちする。
ただし、ダンパーピースは時間の経過とともに摩耗し、チェーンやカセットと同様に交換する必要がある。2年間の保証とサービス期間が付属している。

Image credit: Specialized
フロントのFutureshock2.0システムは、フォークステアラーに収納された調整可能なコイルサスペンションカートリッジ。
20mmのトラベルを提供し、フレームとフォークに対してコックピットを上下に動かすことが可能。

Divergeとの比較データ Image credit: Specialized
Specializedは比較のために、Divergeとの衝撃吸収データを公開している。Divergeよりも、リアFutureshockのおかげで吸収性能が上がっているのがわかる。
ダウンチューブにSWAT搭載

Image credit: Specialized
SWATとは(ストレージ、水、空気、およびツール)のことで、ダウンチューブに搭載されている。
ダウンチューブのボトルケージの下にハッチが隠れており、すべてフレーム内にある。
Specializedはダウンチューブの直径を拡大し、バリヤーカーボンレイアップで領域を強化して搭載している。
スペシャライズド S-WORKS DIVERGE STR spec

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最上位モデルにはS-Worksの名前がついている。S-Worksモデルは、最上位のFACT 11R カーボンフレームセットを採用。
3DプリントされたS-Works Powerサドルを搭載した最初の完全なバイクであり、Roval Terra CLX ホイールも新型。
Diverge STRには、Diverge STR Pro、Diverge STR Expertの2種類も用意されている。さらに、S-Works Diverge STR Framesetの販売も行われているが当分は米国内の販売となる。
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