冒頭のアイキャッチ画像を見た人はCerveloの新型バイクの紹介と勘違いした人もいたのでは。
エアロコクピットは、Air Deflectorテクノロジーと呼ばれ特許出願中。Cerveloのハンドルと比べると少し穴が小さい感じか。
ビアンキはOltre RC、Oltre Pro、Oltreの3種類を同時に発表。
最上位モデルのOltre RCは、電動コンポのみ対応で全てパワーメーター付きのハイスペック仕様となっている。
Bianchi Oltre RC
Bianchi Oltre RCとOltre Proには、モーターレースF1の空気力学からインスピレーションを得たと言われるAir Deflectorテクノロジーを備えている。
ヘッドチューブの両側に配置された2つの垂直の通気口のような切り欠きの形をしており、気流を失速させて導くのに役立つ。

Image credit: Cervelo
これにより、ライダーの脚と、ヘッドチューブの後ろにあるバイクのチューブが空気を滑りやすくなると言われている。
Air Deflectorは、2つの六角ボルトを備えたヘッド チューブへの付属品のように見えるが、ヘッド チューブに統合されており、フォーククラウンの前面領域を超えて点まで伸びている。

Image credit: Cervelo
F1カーのフロントウィングと同様に、エアディフレクターは、空気の流れと相互作用する最初の表面の 1 つとして、バイクフレームの形状を決定する上で重要な役割を果たしている。

CerveloのV字型ステム Image credit: MAT BRETT
Cerveloの場合には、V字型のステムだ。ビアンキの場合にはハンドルとステム一体型のエアロコクピットとなっている。
ビアンキのAir Deflectorテクノロジーは、ハンドルバーの交差点に近づくまで一体なので穴の大きさが違う。
Air Deflectorテクノロジーの穴はかなり小さいけれど、50kmで17ワット節約するとビアンキは主張している。
クリアランスの増加

Image credit: Bianchi
ダウンチューブ上部はカットアウトされている。このため、ダウンチューブとフロントタイヤの間にも十分なクリアランスが組み込まれる。
そのため、3つの2023 Oltreフレームすべてに、700 x 30cタイヤの公式クリアランスが得られる。
優れたエアロロードバイクでは、広いタイヤクリアランスが一般的に見られるようになっている。
よりタイトなデザインと比較して、より乱流が少なく、気流がより整然としていることは、幅広のタイヤを走らせることができることに加えて、メリットとなっている。

Image credit: Bianchi
ドロップされたシートステーは、シートチューブから後輪の周りを覆う幅広のショルダーデザインを特徴としている。
チェーンステーも非常に分厚く、ドライブトレインに沿って効率的な動力伝達を提供する可能性が高く、ドライブ側にきちんと覆われたスルーアクスルドロップアウトがある。
フレーム重量

Image credit: Bianchi
最上位モデルのBianchi Oltre RCフレームは、55cmのサイズで915g。フォークは420g。以前の Bianchi Oltre XR4のフレーム重量990gなので、75g軽量化されている。
Countervai テクノロジーを組み込んだOltre Proフレームは、55cmのサイズで965g、フォークは430g。
通常のOltreのフレームの重量は、55cmサイズで995g で、フォークは390gとなる。フレームのデザインは共通となっている。
Reparto社内コンポーネント

Image credit: Bianchi
最上位モデルのOltre RCは、ホイール、ハブ、サドルは社内設計Reparto Corseのモデルを採用。
Oltre RCのフロントホイールはReparto Corse RC50。リアホイールはReparto Corse RC65でリムの深さが違う。リム内部幅は21mm。
重量は1,540gでチューブレスホイール。3Kカーボン仕上げで、SKFの超精密ベアリングが採用されている。

RC139 Carbon Airサドル Image credit: Bianchi
RC139 Carbon Airサドルは、3Dテクノロジーで開発されたパッドで、重量は168g。
アスリートは最高の人間工学を犠牲にすることなく、長距離でも空気力学的な位置を維持できる。
Bianchi Oltre RC spec
最上位モデルのOltre RCには6つのサイズと3つの異なるカラーが用意されており、超軽量ペイントと露出したカーボンが使用されている。
SRAM Red AXS、Campagnolo Super Record EPS、Shimano Dura-Ace Di2の種類のコンポーネントから選択できる。
ワールドツアーレースやプロも使用するバイクと言える。価格は、 €13,800(約200万円)からとなる。

Image credit: Bianchi
ここでは、SRAM Red AXSで組まれた場合の仕様を紹介。
- フレーム: Bianchi Oltre RC カーボン
- フォーク: Bianchi Oltre RC カーボン
- グループセット: SRAM Red eTap AXS
- パワーメーター: SRAM Red AXS パワーメータークランクセット
- ホイール: Reparto Corse RC50 SPB Tech (フロント); RC65 SPBTech (リア)、カーボン、チューブレス対応
- タイヤ: Pirelli P-Zero Race SL TLR、700 x 28c
- シートポスト: Reparto Corse、カーボン
- ハンドルバー/ステム: Reparto Corse エアロ、カーボン
- サドル: Reparto Corse RC139 カーボンエア
- 重量: 6.85kg
販売は2022年11月からとなる。
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